2021/06/18(金)11:50
小麦畑
当地北陸富山は米どころ。幼いころより米作りの農作業を見て育ちましたから、季節の移ろいは田んぼとともにあったと言えましょう。
商売柄小麦やそばには一方ならぬ世話になっておりながら、それがどのように栽培されているのか知らずにいたのは、米どころの当地ならではの事情があるから。麦とはいかなる作物かという知識はあっても、正直言って大麦と小麦の区別さえつかないでいました。
それが国の米余りを反映した農業政策の転換から、ここ5~6年の間に田んぼに麦が植えられている光景を見るようになりました。当地では梅雨明けが遅いため刈り入れの早い大麦が主力に植えられているようです。
その大麦は6月に入ってすでに刈り入れを終えました。この時期残っているのは小麦ということになります。大麦は収穫が近づくと穂全体が黄金色になるので、素人にもそれと分かります。一方小麦は最初のうちこそ大麦と区別しにくいですが、収穫期が近づくと穂先がこげ茶色になるので穂先の色で判別できます。
大麦と小麦の穂先をアップで撮ってありますので比べてみてください。
何といっても大麦はピンと伸びたひげが特徴ですね。種子が規則正しく連なって筋を形成しています。写真の麦は筋が2本ですから、二条麦ではないでしょうか。もっぱら麦茶に加工されると聞いています。
こちらは小麦。猫じゃらしのようにも見えますね。(笑!
種子が魚の鱗のように不規則についています。大麦のような長いひげはありません。当地で栽培されている小麦は、もっぱらパン作りに適した強力粉になる麦だそうです。うどんには適さなくてもそばのつなぎ粉としては使えるのではないかと思ったりもしていますが・・・。
さて当地では6月も中旬を過ぎようというのに、いまだに梅雨入り宣言がされていません。雨が降り続くのかと思えば、一転して今日は朝から強い日差しがまぶしいくらいの陽気。
小麦の収穫は大麦より一月あまり遅れますから、写真の小麦畑の農家は、これから梅雨空を気にしながら小麦の刈り入れのタイミングをはかることになりますね。
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