・・・そば!ソバ!蕎麦!・・・酒そば本舗奮闘記!

2022/12/17(土)12:24

サルとヒト

ひとり言(1347)

ウエブトピックスより、サルに関する興味深い話題が2件ロイター通信が伝えています。 サルには人権があるという判定をアルゼンチンの司法当局が下したという話題ですが。 オランウータンには人権がある?動物園はその自由を奪い、人権を侵害していると? 私に言わせれば、動物園に飼われている動物は餌こそ与えられてはいるというものの、檻の中の動物はすべて自由が奪われていると思うのですがね。裁判所はオランウータンには高度の知能があり、自由を奪われているという事実を十分認識できるからと判定したようです。 ・・・何か引っかかるものがありませんか?同じサルでも下等な分類のサルは、そのような高等な感情は持ち合わせていないと考えられるから、束縛してもかまわないということなのでしょうか? ならばこのサルはどうか? 感電して気絶したサルを仲間が救命したと報じています。 サルに限らず他の多くの野生動物の間でも仲間の危機を救う行動が見られることは知られていますが、明らかにそれとは違うと俄か動物行動学者( ← 私のことです)が思ったのは、前半の気絶したサルの息を吹き返らせようとした行動もさることながら、気絶したサルが意識を取り戻してから取った行動。息を吹き返したサルの後ろに回って、背中をさするような行動を取ったというのです。このサルには明らかに「安堵」という感情があると判断できますね。これも立派な人格(猿格というべきか・・・笑!)というものでしょう。 人の感情を「喜怒哀楽」で表すとすれば、「喜怒」については先祖から受け継いで来た生存していく上で必要であった本能のより濃い部分といえます。一方「哀楽」に関しては、我々はずっと後世になってから取得したものでしょう。 サルと人を比較した場合、「喜怒」については圧倒的にサルが濃いものを持っているが、「哀楽」は希薄といえるのではないか?いわばそこにサルと人との違いがあるといっても過言ではないでしょう。 アルゼンチンのオランウータンにしろ、インドのサルにしろ人の独壇場と思ってきた「哀楽」の感情を示してくれることに、我々は「サルよお前もか」と驚きの感情を抱くということですね。 それならば人権(猿権?)も認めてやろうじゃないかという論法になるのでしょうか。 ・・・閑話休題。天気予報によれば、本日夕方より大陸の寒気団が南下し、日本列島をすっぽり覆うとか。東日本から西日本の広い地域で今冬一番の冷え込みになると予報しています。当地北陸富山では、明日18日から19日にかけて平野部でも降雪に注意が必要ということです。まあ、雪国に住む者の宿命と覚悟はしていますがね。本音をいえば、「降らないに越したことはない。降ったとしても積もらないでくれ」ですけれど・・・。(苦笑! さてそんな寒い夜にはお風呂にゆっくりと浸かるのが何より一番ですね。肩まで湯に浸かれば思わず出るつぶやき、「あぁ~、いい湯だな。・・・極楽、極楽」。風呂好きといわれる日本人なら誰しも抱く人らしい感情です。 話をサルとヒトの違いに戻しましょう。 入浴はヒトだけの専売特許かと思いきや、長野県山ノ内町の地獄谷ではサルが温泉に浸かり体を温める行動をとることで有名ですね。サルも「いい湯だな」という感情を持っているということです。 冬のこの時期いつも取り上げられるニホンザルの動物離れしたこの行動。これは「喜」か「楽」か、あるいは両方か? いづれにしてもヒトに近い感情をニホンザルは持っているということになります。   ただここでも人とサルの行動に大きな違いがあると思われる点をひとつ指摘しておかなければなりません。 私なんぞは子どものころよく親に言われたものでした。皆さんもきっと経験があるでしょう。 「お風呂から上がったら、よ~く体を拭きなさい。湯冷めしますよ」と。 温泉に浸かって温まるのはいいが、湯から出れば外は氷点下の世界ですからね。・・・サルは湯冷めしないのだろうかと。(笑! サルに湯に浸かることを学習させ、湯から上がったあとサルに寒い思いをさせるなんて、サルの人権を侵害していることにはならないのかと、いらぬ心配をしています。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「酒とそばと」幻冬舎から好評発売中 この度幻冬舎さんのご協力を得て、拙著『「酒」と「そば」と』を出版しました。このブログの酒とそばについて書いたものを加筆修正したものです。肩肘張らずに気軽にお読みいただけるエッセイ集です。 まず「はじめに」から、書店での立ち読み気分をお味わいください。 はじめに 小粋な蕎麦屋に入って、いきなり「天婦羅そばを一つ」なんて注文するのは、いただけませんな。まあ、うどん屋に入ったわけじゃないのだから、蕎麦屋に入ってそばを注文して何が悪いということになるのでしょうけれど。しかし、もしあなたが「そば通」と呼ばれたいのなら、そして真の「酒飲み」と呼ばれたいのなら、カウンターに座ってまずは厨房からこちらの様子を眼光鋭くうかがういかにも頑固そうな店主の視線を浴びながらも、店の雰囲気をしばし味わうようなそぶりを見せてから、おもむろにこのように言ってみたいもの。 「酒を一本つけてください。熱燗がいいでしょう」 そんな古き良き時代の蕎麦屋の流儀なるものについて書かれた本を、書店で目にしたことがありました。私がまだ高校に上がったばかりのころだったでしょうか。 ほぉ~、蕎麦屋とは、まず酒を飲むところだというのか。俺もやがて蕎麦屋へ入ることがあったら、そんなセリフを吐いてみたいものだと思ったものでした。 ・・・あれから五十年、何の因果か製麺業を営むことになった私は、その蕎麦屋へそばを納めに行っては、「毎度ありがとうございます。今日から新そばで打ってあります」などと言うことはあっても、「酒を一本つけてください。熱燗がいいでしょう」などと言ったためしが久しくなかったことに今さらながら気づき、失望に打ちひしがれています。 日々仕事に追われながらも、いつかきっとそんな至高の悦楽を味わうことができる日の来ることを夢見て、「酒」と「そば」のうんちくを秘かに温めていると、驚いたことにこれはこれで楽しいではありませんか。 そのささやかな楽しみの一端を披露して、世の酒好き、そば好きといわれる皆さんと喜びを分かち合うことができれば幸せと、ペンを執った次第です。 「酒」と「そば」、二編に分けてご紹介していきましょう。 まずは「酒」編より、人は何故酒を飲むのでしょうか? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 第一部「酒」編 「過ぎたるは及ばざるがごとし」 古来より「酒は百薬の長」といいます。実にいい響きを持ったことばですな。私は常々この心地良い響きを妻に言って聞かせるのですが、妻は私にこう言うではありませんか。 「あら、そういうものですか。では『過ぎたるはなお及ばざるがごとし』って、どのように響きになって?」と。 このほど世界保健機関(WHO)が発表したところによると、2016年に世界で死亡した人のうち約三百万人が、飲酒関連が原因と考えられるということです。「酒は百薬の長」とも語り継がれているのに、これほど多くの人が、飲酒が原因で命を落としているということは、これはやはり飲み過ぎたから、ということになるのでしょうか。 大雑把な計算になりますが、世界の人口を約七十億として、アルコールを摂取する人の数を約半数と考えれば、35億。 3,000,000 ÷ 3,500,000,000 = 0.086% という計算になりますから、なんだ、酒飲みの千人のうちの一人以下じゃないかと胸を撫で下ろした愛飲家の方、多いのではないでしょうか? しかしながら、どうしても気になるのは、どれだけ飲めば「過ぎたる組」になるのかということ。WHOの定義によれば、大量機会飲酒とは純アルコール換算で60グラム以上の飲酒機会を30日に一回以上持つことと書いてあります。そこで早速調べてみました。エチルアルコールの密度は、0.789g/ml ですから、 60 ÷ 0.789 = 76 ml、ビールのアルコール度数は、概ね5%と考えれば、 76 ÷ 5% = 1,520mlビール大瓶(633ml)二本半という計算になります。同様に清酒のアルコール度数を15%として計算すると、2.8合。 すなわちビールなら三本、清酒なら三合をひと月に一回でも飲む機会があれば、WHOは大量機会飲酒と定めているということになります。 確かにわが国はWHOに加盟しているかもしれないが、私個人はWHOになど加盟していないと主張する人もいるでしょう。見上げた心意気と拍手喝采を送りたいところではありますが、清酒三合以上を飲んだ翌朝のことを常々経験している者からすれば、やはりそうであったかとうなだれるしかありませんね。 あなたはうなだれる口ですか、それとも清酒三合ぐらいではうなだれませんと豪語する口ですか? う~む、古来より語り継がれてきたことわざ「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」とは、なるほど深い含蓄のあることばだと認めざるを得ません。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 飲ん兵衛な製麺会社社長が綴る、クスっと笑える蘊蓄(うんちく)が満載。 酒の文化や歴史、あらゆる種類の「○○そば」の由来、偉人の逸話に至るまで。 世の酒好きとそば好きに贈ります。日本人たるもの、これを知らなきゃはじまらない。 ぜひご一読いただければ幸いに存じます。 ◆酒そば本舗トップページへ◆ **貴方の共感できる生き方がきっとある** にほんブログ村 FC2ブログランキング 人気ブログランキング PINGOO! ノンジャンル

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