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カテゴリ:テープ起こしのこと
チーム(オト研という。略称だけど正式名称に近い)の話し合いは、
思ったより難航した。 私たちは共同受注している案件は互いに校正し合うので、 結果としてかなり似た原稿を作るようになってきている。 ある種のオト研クオリティーというものがあるのだけれど、 自分が語れるものをメンバーそれぞれが棚卸ししたら、 だいぶ違うものが出てきた。 日頃、何を大事にして原稿を作っているかは、 メンバー同士で案外違う。 そういうことにあらためて気づかされた格好だ。 例えば、話し手のことをとても好きになるとする。 そうすると、この人の原稿をちゃんと作りたいという意識が働く。 そのとき、 「この人の話した支離滅裂な話しことばを、 あたかもきれいに話したように直してあげたい」と思う人もいるし、 「この人の人柄を残したい。言葉は変えたくない」と思う人もいる。 (というか、ケース・バイ・ケースで、 ここは整える、ここはそのままにしたい、という感じになるけど) 物事を演繹的にとらえらたいタイプもいるし、 私は帰納的にこつこつ積み上げた先に真実があると思っている。 そんなアプローチの仕方も違う。 あとから考えると侃々諤々の議論は喧嘩に近かったかもしれない。 こういうことが何のしこりもなくできるほど 長い付き合いになったのだろう。 一応「研究会」の名称で組んでいるチームなので、 うすうすこれが本来の目的のような気もするが、 力業でなんとか発表にこぎ着けた。 講義の日が決まっていなかったら なにがしかの形にはたどり着けなかっただろう。 「締め切り」って、やっぱり世の中には必要ですね。わはは。 講義準備をする過程でも感じたけれど、 私自身の原動力は人だった。 誰かのために原稿を作る。 誰かのために発表をする。 そのタイプの目的がカチッと定まったとき、 自分は最も突き動かされる。 (そして、時に暴走してしまう……) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年05月14日 12時29分54秒
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