ロマネコンティー66
7月某日、お客様のお宅にお邪魔してワインと料理の会をやらせていただきました。半年以上前からこの日を狙って用意していたので料理もいつも以上に気合が入っています。私と片山君を含めて6人でのワイン会です。まず最初はDom Perignon 1998(画像なし)料理の方が真鯛の昆布締めとルビーグレープフルーツシェリー風味のレモンジュレ掛けくるみオイル・ディルやや熟成したシャンパーニュには微かにシェリー香が入るのでアモンチリャードのシェリーを少量のレモンを入れた醤油味の出しゼリーに混ぜ込み、昆布締めの鯛に掛けました。胡桃オイルのナッツ香、紅いグレープフルーツの柔らかい酸味と甘味がシャンパンと混ざり合うと口の中で一体化して双方の味が何倍にも膨らみます。お次が、Chate Margaux 1989ワインが好きでも嫌いでも誰でも知っているこのワイン合わせた料理が丸芯の真空冷しゃぶ 赤ワインポン酢分葱の球根揚げ・芽葱・アメリカンチェリークローブの香り赤ワインと赤ワインビネガー・醤油・味醂・牛スープを合わせて肉に合うポン酢を仕込みました。お肉の方はもも肉の中で少ししか取れない丸芯をしゃぶしゃぶ用にスライスしていただき、真空パックして湯通しします、真空パックしているので湯の中に味が抜けず氷水に入れても水っぽくならない新しい冷しゃぶのやり方です、やはりマルゴーには脂肪よりも鉄分(血)が合うと思いもも肉にしてみましたがこれが大正解、ポン酢ともよく合い好評でした。三本目はChate Ducre Beaucailou 1989料理が勝負のビーフシチューこのビーフシチューはなんと味噌味有機野菜とお肉と赤ワインと赤味噌白味噌八丁味噌をいれて煮込んだ有馬山椒入りのシチューでワインと味噌が合わないと言われる定説に抵抗する私なりの主張が込められています皆さん味噌なのになぜかワインに合うこのシチューに会話が弾みますさらに4本目Chateau Clinet 1996濃い目のポムロールこちらには、西瓜とフォアグラのグリル牛スープで煮詰めた西瓜の皮とフォアグラをポートとヴィンコットとカシスのソースで絡めます、プラム系の煮詰めた甘さがワインを進めます。ここで濃くなりすぎた舌をリセットします5本目、Dom Perignon 1961(画像なし)出ました!先程までの酔いも吹き飛びます料理はクルミエの白和えカシューナッツ・松の実帆立のコンフィー白和えとビンテージシャンパーニュがどれほど合うか皆さん驚かれてました、私も頭の中では合うことは分かっていましたがこれほどマリアージュするとはびっくりです。シャンパンの中にある味と香りを全て料理の中に盛り込んでいます。興奮を引きずりながら6本目La Tache 1955料理は悩みに悩んで鴨を合わせました合鴨もオレンジソース合鴨は皮と脂肪を全て剥ぎ取り徹底的に血抜きして紅茶の香りをつけたオレンジソースでかなり低い温度での真空調理、一口食べただけでは鴨とは気づきません、しかし、ここまでしないとワインとは合いません、54年間眠っていたラターシュはかなり繊細な味と香りを放ち熟成香に含まれる紅茶の香りと肉のあっさりとした旨みオレンジの酸味とワインの酸味が渾然一体となって口の中で溶け合い、まさに至福のひと時、料理とワインの話は尽きません・・そして大御所登場Romanee Conti 1966いわずと知れたドメーヌドラロマネコンティー社の至宝、震災を乗り越えた手負いのロマネコンティーまず、神様に感謝。香りだけども「ごちそうさま」って感じでしたさぁ問題です、ほんとは料理は無い方がいいような気もしますがここまでやったからには頭の体操の締めくくりです。締めなので雑炊を用意しました(酔っていて画像なし)日本人なら最後は米だろうとDNAに訴えかけた料理です。梅干しを入れて白金豚の生ベーコンの赤ワイン雑炊を作り(リゾット)グラタン皿でパルミジャーノを振って焼き仕上がりに鉄観音のウーロン茶を粉にしたものを振って食べます古酒特有の酸味は梅干と調和して古酒特有の香りはウーロン茶と合いまみれ私の役目は終わりました。食後はヴィンテージポートテイラー キンタ デ ヴァルジュラス78持参したチョコレートで勘弁していただきました。疋田さんにお借りしたワインオープナーも大活躍して最高に楽しいワイン会でした。