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カテゴリ:佐倉ごるふの、ブックレビュー
isbn:4150117438:detail ■ ロバート・J・ソウヤー (著), 内田 昌之 (翻訳) 、早川文庫 話題沸騰@米国のTVドラマSF原作。 全世界の人びとが自分の未来をかいま見たら、なにが起こるのか?ヨーロッパ素粒子研究所の科学者ロイドとテオは、ヒッグス粒子を発見すべく大規模な実験をおこなった。ところが、その実験は失敗におわり、そのうえ、世界じゅうの数十億の人びとの意識が数分間だけ21年後の未来にとんでしまった! 人びとは、みずからが見た未来をもとに行動を起こすが、はたして未来は変更可能なのか……全米大ヒット・ドラマの原作長篇 <<SFの真骨頂!センス・オブ・ワンダーとミステリーの見事な合体>> まず、面白い。 SFとミステリーの融合は、アシモフのお得意でしたが、 本作も、「フラッシュフォワード」という、人類が一斉に観るビジョン があったとしたら・・という、アイデアを、量子力学の理論を駆使して、 いかにもありあそうな理屈で説明する、一級のエンターテインメント に仕上がっています。 ラストの2031年の「その日」の章までは、途中、なんか、ダレる ことも多いのですが、それはラストのどんでん返しの伏線。 CERNを舞台にした、もっともらしい、疑似タイムトラベルを、地球規模 人類規模の思考実験で展開した物語です。 まあ、国連で、再実験を訴えたり、妙に日本びいいきだったりするのも 鼻につくところも少なからずありますが、それは「物語」の面白さを そこなうものではありません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年06月04日 23時46分16秒
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