中国、米国の歴史ある証券会社の株式を取得へ
中国政府系ファンドが、いよいよ米国の金融界の中心へ踊りでる可能性が高くなりました。 中国の経済力は、今や世界最先端の証券界をも取り込もうとしています。 <中国CITIC:ベアー・スターンズの株式取得提案-銀監会副主席> 10月16日:中国政府の投資部門である中国国際信託投資(CITICグループ、中信集団)は、米証券会社ベアー・スターンズの株式取得を提案している。中国銀行業監督管理委員会(銀監会)の蒋定之副主席が16日、北京で開催中の中国共産党の第17回党大会で明らかにした。 蒋副主席はCITICが買収を通じて海外に進出している中国の金融機関の1つだと指摘。提案の詳しい内容については述べなかった。 84年の歴史を持ち1929年の株価暴落や大恐慌を乗り越えてきた米証券会社に中国政府の投資会社が出資すれば、1兆4300億ドル(約170兆円)の外貨準備を持つ中国の台頭ぶりを浮き彫りにすることになる。ベアー・スターンズの株価は、ヘッジファンドの破たんなどで年初のほぼ4分の3になっている。 JFアセット・マネジメントで運用に携わるアーサー・ロー氏は「今のベアー・スターンズ株は割安だ」とし、「中国にとっては投資銀行というものについて学ぶ場を持つことは重要だ」と話した。 CITICの常振明社長は蒋副主席の発言を確認したが、「具体的なことはまだ何もない」と述べるにとどまった。同社長は15日、ベアー・スターンズのジェームズ・ケイン最高経営責任者(CEO)とは1992年から知り合いだと発言していた。ベアー・スターンズのコメントは得られていない。 米誌フォーブスは8月に、常氏が2006年7月に中国建設銀行からCITICに戻った際に、ベアー・スターンズとCITICの交渉が始まったと報じていた。 以上です。