2008/09/05(金)00:41
経済は感情で動く
今日は、最近読んだ、
マッテオ・モッテルリーニ著(泉典子訳)「経済は感情で動く」
という本について。
経済は感情で動く
まずはあらすじ(「BOOK」データベースより)
経済学って、こんなに人間的で、面白い学問だったのか。
最新の行動経済学は、経済の主体であるところの人間の行動、
その判断と選択に心理学の視点から光を当てる。
そこに見えてきたのは、合理性とは似つかない「人間的で、あまりに人間的な」一面。
クイズ形式で楽しく読み進むうちに、「目からうろこ」、
ビジネスでのヒントに溢れ、お金をめぐるあなたの常識を覆す。
*
「経済学」・・・
すみません、
正直、私、全く興味ありませんでした
「経営学」の方が、まだマシ。
大学生の時、時間割の関係で仕方なく、
一般教養の「経済学」の単位を取ったけど、
試験が終わったら、一夜漬けの知識は
あっという間にどこかにいってしまいました
経済学でいうところの?「合理性」って
私が一番、苦手とするところ。
(それだけじゃないんだうけど)
私の性格自体も、エゴグラムで見ると、
この分野(A・合理性)が大いに欠けています。
(つまり仕事ができない・笑)
sakuranomi≠合理的・論理的・厳格さ・従順(←低:CP・AC・A)
sakuranomi=野性(本能)的・ケセラセラ・おせっかい(←高:NP・FC)
*
とまぁ、こんな私ではありますが、
自分が苦手な分野のことを書いていたこの本を、
予想以上に、面白く楽しく読ませて頂きました~
というのも、この本、
私がこれまでにちっとは、かじったことのある
「心理学」など、人の「感情」を扱う分野と絡めて
書かれていたからです。
また、全体的に
具体的なクイズを用いて解説してくれているので、
初心者でも、とても分かりやすかったんです
*
この本に書かれていたクイズをご紹介:
A:4,000円がもらえる確率が50%か、何ももらえないか
B:1,600円が確実にもらえる
さて、あなたはどちらを選びますか?
本によると、多くの方が「B」を選ぶそうです。
しかし、「期待効用理論」によると、
A:2,000円(4,000×50%) > B:1,600円 となるそうで、
Aの方が合理的だそうです。
もうひとつ
A:賃金交渉の時期になった。会社は、4%のインフレの中で
給料を2%上げることを提案した。
B:賃金交渉の時期になった。会社は、0%のインフレの中で
給料を2%下げることを提案した。
さてどちらを選びますか?
結局、どちらも2%の賃金降下となるのですが、
思わず、Aを選んでしまいがちになるとか。
それは、実質変化ではなく、
名目上の変化(現在の自分の給与を基準点とする)を
つい、頭に浮かべてしまうからだそうです。
また、人は損失を嫌う(損失回避性)があるので、
「下がる」という言葉よりも「上がる」方を
選びたくなってしまうとか・・・
う~ん、数字(結果)って難しい。
「絶対」だと思っていたけど、
その数字を読む人のイメージ・感情などによって、
解釈が変わっちゃうんですね。
ちょうど、私、この本を読んでいた時、
社内アンケート結果を分析して、
会議用の資料を作成しなくてはいけない業務を行っていて、
自分の中の「思い込み」や「感情」で
結果として出てきた「数字」に遊ばれないように
めっちゃ気を使ってしまいました。
結論として出したレポートに、
私の感情が入っていなかったらいいんですけど
*
これ以外にも
哲学・神経科学・生物学なども絡めて書かれており、
経済学って
色々な分野と隣接しているんだ~って
勉強になりました。
この本に書かれていた、経済学の中の「行動経済学」。
これなら、私、かなり興味持てそうです。
面白そうなので、この分野に関する他の本を、
もちょっと読んでみようっと