2009/10/20(火)08:12
映画「オペラ座の怪人」コレクターズ・エディション(特典ディスク2・舞台版)
映画「オペラ座の怪人」のDVDコレクターズ・エディションを
貸していただきました。↓
(DVD)オペラ座の怪人 コレクターズ・エディション<★初回限定生産>
このDVDコレクターズ・エディションは、通常版と異なり、
3枚組となっています。
1枚目:映画本編
2枚目:映画「オペラ座の怪人」について・メイキングなど(特典ディスク1)
3枚目:Behind the Mask~舞台版「オペラ座の怪人」が出来るまで(特典ディスク2)~
(私が持っている通常版は、特典ディスク無しの
映画本編のみ↓)
[DVDソフト] オペラ座の怪人 (2004年度製作版)(通常版)
*
この、コレクターズ・エディション!
1枚目の映画本編以上に素晴らしかったのは、
3枚目(特典ディスク2・舞台「オペラ座の怪人」が出来るまで)でした
この特典ディスク2は、映画ではなくその出発点となる“舞台”が
誕生※するまでの過程・秘話を、
アンドリュー・ロイド=ウェバーをはじめとする
舞台製作関係者のインタビューと、
当時の映像によりまとめたものでした。
※ミュージカル「オペラ座の怪人」初演:1986年10月9日 ロンドン
この美しく切ない物語は、
かくして出来上がったのか・・・
特典ディスク2を見終わった後は、
製作関係者の皆様に「ありがとう」という気持ちを
抱いてしまいました
彼らが、ありったけの想いをこめて
この舞台を作ってくれたから、
私たちは、何度鑑賞しても感動を頂ける。
う~ん、
本当にありがとう
*
以下、この特典ディスクで紹介された、
舞台「オペラ座の怪人」の誕生秘話をPickUp
・作詞家は2人。
リチャード担当:ウィット部分・支配人の部分など(全体の20%)、
チャールズ(当時25歳)担当:ロマンチック部分(全体の80%)。
歌詞も製作過程において、何度か書きかえられた。
(試作当時の歌詞も映っていたが、現在の方がずっと良い)
・舞台途中、役者が突然に歌いだすと思わせてはいけない。
セリフが自然に歌になったと思わせる工夫。
観客の思考を途切らせない。
・1幕「ミュージック・オブ・ザ・ナイト」
(怪人がクリスに対するありったけの想いをこめて歌う曲)は、当初、
別の舞台“アスペクツ・オブ・ラブ”に起用される予定だった曲。
演出家が、1幕に怪人のアリアがないと気付き、急きょ登用。
・アンドリュー・ロイド=ウェバーの別荘にて
試演を行う。最初は、まだ1幕しかなかった。
・ロイド=ウェバーは、4分間のプロモーション作成のために
曲をポップ調に作り変えた。
プロモの怪人役は、ロックシンガーのスティーブ・ハーレー
・舞台美術を担当したのは、
舞台デザイナー、マリア・ビヨルソン。彼女の功績は大きい。
幻想的で豪華な舞台・衣装。
実際のオペラ座を模写するのではなく、抽象的な印象を目指す。
怪人がクリスを地下室に招き入れる名場面(スモークの中から
灯ったキャンドルが現れ、ボートを漕ぐシーン)も彼女の発想。
ビクトリア時代の仕掛け道具を多用。
・シャンデリアの落下速度に、国民性が出る?
ロンドン公演では、安全上スピードを落とした。
オーストリア公演は早め。速度150キロ。
・振付師は、自身ロイヤル・バレエ団に所属していた
ジリアン・リン。
バレエ界の厳格さ・規律がよくわかるように作られている。
(当時のバレエ界は、のびやかな姿勢はあまりなく、
硬い姿勢が多い。ドガの踊り子参照?)
・マスカレードの階段の人形。
役者が人形にあたることにより揺れが生じる。
その揺れにより、遠目から人形も踊っているように見える。
・舞台初演の怪人役は、当時コメディアン役者で有名だった
マイケル・クロフォード。
初演2ヶ月前に急きょ、ハーレーから変更。
クロフォードの抜擢は、業界全体を驚かせた。
「本当に歌えるのか?」
→大成功・以後の怪人役のモデルとなる。
*
数あるミュージカルの中でも
一番と言っていい位、私が大好きな演目、
「オペラ座の怪人」
今は、俳優さんについて
色々言って評価させてもらっているけど
そんなの舞台のほんの一部だったんですね~。
それよりもずっと前に
色々な知恵と工夫が込められて舞台が作られている。
こうなったら、世界各国の
「オペラ座の怪人」を観て、比較してみたいな。
*
このディスク、
特典だけに収めておくのが
とてももったいないような気がする。
NHKあたり、放送してくれないかな。
その時は、永久保存版で録画させて頂きますっ