|
カテゴリ:◆ピアノレッスンのための親学
ピアノレッスンのための親学★シリーズ2のテーマは「ピアノをやめさせようかなと思ったら」 第一回目は「あきらめないでピアノを続けていると、こんな「イイコト」があるよ!」 総合目次はコチラです。 ピアノ教室のご入会時に、 「お子さんがピアノを習う目的はなんですか?」 と伺いますと、さまざまなお答えがかえってきます。 「音楽のある豊かな暮らしを送れるように……」 「教養の一つとしてピアノが弾けるようになってほしい」 「将来好きな曲が弾けるように」 「わが子がクラシックの名曲を弾くのを聴いてみたい!」 「バリバリ弾けるようになってほしい!」 「音楽の成績がよくなるように」 「楽譜が読めるように」 親御さんの思い、願いが伝わってきます。 お子さんも、「幼稚園の先生みたいにピアノが弾けるようになりたい!」「ご近所のお姉さんに憧れて」「大好きなあの曲を弾けるようになりたい」 と、夢を膨らませています。 ほほえましいです。 このお子さんに、ピアノ大好きになってほしい。 音楽のあふれる、豊かな人生を送ってほしい。 心からそう思います。 ところが数年たつと、練習が面倒になったり、遊びたい気持ちの方が勝ってしまったり、ピアノに興味をなくしたり、誰かと競う気持ちや進度が気になりだしたり、受験のことが気になり始めたり……残念ながら、何割かの方が、ピアノから離れていきます。 ピアノの優先順位が下がってしまうのは、悲しいことです。 ピアノは長年継続して初めて将来花開く習い事。 大小の波があっても上手に乗り越えて、とにかく続けることが大事。 なによりも、一生ピアノが傍らにある生活は豊かで素晴らしい! できれば一生何かの形でピアノとかかわってほしいと、私たちピアノ指導者は願っています。 もし、ピアノをやめたく(やめさせたく)なったら、「ピアノを習っていることによって得たベネフィット」を思い出してみてください。 ベネフィットとは「恩恵」 つまり、ピアノを習ったことによって受けた「よかったこと」「できるようになったこと」「得たこと」などのことです。 たとえば、「音楽の時間に譜読みに困らない」とか「ピアノを習っていたおかげで、いろいろなジャンルの音楽に興味がもてるようになった」とか「好きな曲が耳コピできて楽しい」とか「コンサートなど趣味が広がった」とか「誰かに褒められた」とか…… 探してみると、たくさん出てくると思います。 ピアノを習う目的は「弾けるようになること」 でも、そこにたどり着く過程で、たくさんの「ギフト」を受け取っているんです。 親御さんも、受け取っていますよ~~~ 「お子さんが家でピアノを弾いているのを聴くのが楽しい」 「少しずつ成長しているのが感じられてうれしい」 それはお金に変えられない、宝のような時間ですよね。 さらには、このままやめないで続けた場合、将来どんなに「よいこと」が待っているか、知っておくことも大事です。 ピアノを習うすべての子がプロになるわけではありませんよね。 バリバリショパンやベートーベンが弾けなくても、ピアノを弾けることで、役に立つこともたくさんあります。 とたえば、お子さんが将来「幼稚園」「学校」「保育園」で働きたいと言ったとき。 高校生や大学生になって、あわててピアノを習うお子さんも多いと聞きます。 細々とでも高校生まで続けているのと、全く初めてで習うのとでは、雲泥の差! また、ピアノはすべての基本なので、別の楽器に興味を持ったとき、絶対困ることはありません。 中高校生になって、アニメやポップス、ボカロなどにはまったとき。ちょこちょこっと弾くことができれば楽しいし、みんなの前で披露できたらそれだけでヒーローです。 ピアノが弾けるということで尊敬されて、いじめをはねのけた例もあります。 勉強面では、音楽は確実に内申で「5」を取ることができます。とくに男の子は音楽が苦手な傾向があるので、そんななかでの「5」は貴重ですよね。 ある生徒は、中学校で憲法の条文(かなり長い)を学年で3位のスピードで暗唱しました。 暗記には、ピアノの暗譜の訓練が役立ち、条文を文字の羅列ではなくリズムとしてとらることで、アウトプットもすらすらできたようです。 入試の面接でも、「特技」としてアピールできます。これはほかの習い事でも同じですが、ピアノは特に長期にわたってコツコツ続けていく性質のものなので、「粘り強さ」「あきらめない心」「感性の豊かさ」「視野の広さ」などで評価されることも多いと聞きます。 そしてなぜか、ピアノを中学生以上になっても続けている子は、頭もいいです。 息抜きにもなるし、要領よく勉強できるコツが身についていることも一因だと思います。 大学の上位校では、ピアノサークルが盛んですよね。 最近の脳科学によると、ピアノを長年継続している人は、普通の人は発達しない部分が発達するのだとか。 ピアノを習っていない人とは、明らかに「音楽」に対する感じ方が違うそうです。 聴覚を刺激されると、体を動かしていないのに運動に関する脳が動いたり、視覚イメージを受け取っていないのに、視覚に関する脳が動いたりするそうです。 音楽を聴くと風景や色を感じたり、匂いや感触までリアルに感じることができる人っていますよね。 普通の人よりも、より深く音楽を味わっていると言えます。 音楽とは違う芸術分野にも造詣が深くなります。 ピアノを習っている方は、美術や文学にも親しんでおられる方が多いです。 それだけ人生が豊かになりますよね。 さらに大人になると、友人の結婚式で披露するとか。 ピアノサークルに入るとか。 私たちみたいに、連弾サークルを作って楽しむなど、いろいろな楽しみがあります。 施設訪問など、世の中に貢献することもできます。 究極のベネフィットは「老化防止」になること。 並みのアンチエイジングなんて目じゃないですよ。 ピアノの先生はみんなお若い! そしてボケない! 一生ピアノを続けることが、生活の質を大きく上げることにつながります。 小さなことから大きなことまで。 ピアノを習うことのベネフィットをご紹介していきましたがいかがでしょうか。 「ピアノ、続けようかどうしようかな」 そう思っている親御さん方。 ぜひ長い目で、お子さんのピアノを見守ってあげてください。 余談ですが、わが教室では、ピアノや音楽に関して「うれしいこと」があったときには報告してもらい、さくらの花の紙にそれを書いて貼る、ということをしています。 「できた・うれしいの花束」と言います。 生徒や保護者様に報告していただくほか、教本が一冊終わったとき、レベルが上がったときなどにも書いて貼ります。 花束がどんどんゴージャスになっていくし、「できたこと」を改めて自覚するのも、モチベーションアップにつながっているようです。 ご家庭でも取り入れてみてはいかがでしょう? 第二回★ピアノを練習しないあなたのお子さんは「ピアノが嫌い」なのではなく、「今まで使っていない脳を使うのがツライ」のかもしれません お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015.02.16 09:16:50
コメント(0) | コメントを書く
[◆ピアノレッスンのための親学] カテゴリの最新記事
|