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横浜市磯子区「できた♪が見える」さくらピアノ教室

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2014.12.31
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子どものピアノで困ったら.jpg

皆さんこんにちは。横浜市でピアノ指導&コーチをしております、林美紀です。
ピアノ指導者として、3児の母として、どうすれば気持ちよく日々を過ごしていけるのか、考察&観察&実践をしています。

この記事は、「お子さんのピアノをやめさせようか悩んでいる親御さん向け」の連載、第三回「ピアノは好き、でも練習は嫌い」を解決する方法をお届けします。

総合目次はコチラです。




前回の記事では→「あなたのお子さんは、なぜピアノの練習が嫌いなのか」というお話をさせていただきました。

まだお読みでない方は、こちらからどうぞ。


今回は、前回の続きになります。


さて、「練習嫌い」のお子さんに困り果てている親御さん。
解決策に入る前に、もう少し、「練習嫌い」の実態を細かく考えてみたいと思います。

前回の記事で、

「大多数のお子さんは、ピアノが嫌いになったから練習しないのではなく、
『課題が少しずつ難しくなり、やってもなかなかできるようにならない』ため、練習が嫌になる」



というお話をしました。

最初は喜んでピアノに向かっていたのに、次第に練習が嫌になってくる……
この辺りを、もっと突っ込んで分析してみましょう。
お子さんが取り組んでいること(ピアノの練習)の実態を知ることは大切です。
どんな事柄でも、仕組みを知ることによって解決したり、気持ちが楽にもてたりするものだからです。


ピアノの練習がなぜ苦しくなってくるのかというと、ピアノ技術の習得には「ある種の正確さ」が求められるため、進度が進めば進むほど、ハードルが高くなってくるからです。

ピアノを弾けることの醍醐味は、「ピアノ演奏を通じて豊かな音楽を表現できる」こと。

「ピアノ演奏を通じて豊かな音楽を表現できる」

しかも、単音旋律だけではなく、「美しいメロディと豊かな響きを持つ伴奏のある曲を無理なく弾けるようになる」

そこに至るまでには、複雑な音型であっても、

正しいポジションに、瞬時に指を構えられる能力(考えなくても指が勝手に行く状態)
左右の指がバラバラに動き、両方の指が別々に「歌える」能力
楽譜を見ただけで、フレージングを感じ取れる能力
そのフレーズにあった演奏を考えていく能力

など、必要とされる能力、身につけなければならない能力がたくさんあります。


ある程度レベルが進んでいる人は、新曲を弾くたびに、いちいち「えーと、この和音はソシレファだから、ソは5の指、シは4の指……」などと考えながら弾くことはしません。

ある程度コツコツ積み上げて、初見能力や技術の備わっている人は、音符を音として読んでいないのです。

楽譜を見たときに、フレーズのかたまりで図形として脳にインプットし(その時、個々の音をドとかレとか音で認識していないことが多いです)、その図形を押さえるための鍵盤の位置をアウトプットして押さえる、ということをしています(しかもそのとき、目で鍵盤を見ていなかったりします)


慣れていない人は下記のような工程をたどります↓


楽譜を見る、音を一つ一つ読む、その音が鍵盤のどこになるのか考える、どの指で押さえるのか考える、実際に押さえる


ある程度弾ける人は、「楽譜を見る」、のあとの、すべての過程を短縮して、最後の「実際に押さえる」まで瞬時に行くことができるんです。


「ピアノの練習」を通じて、「難しい作業を短縮して、一瞬で簡単にできる能力」を鍛える


それがピアノ練習の、大事な目的の一つです。

それができてはじめて、感情をこめて弾く。その曲らしく弾く。綺麗な音色で弾く、などの「豊かさ」を求めることができます。


長々と説明してきましたが、ここで何が言いたいのかというと、

ピアノの練習では、基本として、まず「正確に弾けること」が求められる、ということ。

楽譜に書かれている音を正確に弾く
楽譜に書かれている指使いを正確に弾く
楽譜に書かれている音楽記号に忠実に弾く
作曲者の意図を正確に読み取って弾く

そしてその「正確に弾く」という行為が、お子さんによってはかなり苦しい作業になるということです。


「正確に弾く」ことを身につけるためには、いままで使っていない脳の回路を強化する必要があります。強化するためには、定着するまで、何度も何度も、刷り込むように反復しなければなりません。

前回の記事でも書きましたが、使っていない脳の回路を強化するのは、お子さんにとって、大変苦痛なことなのです。

人は無意識のうちに、得意分野の「脳」、つまり、すでに回路が出来上がっている脳を使って生活しています。

新しいことを覚えたり、使えるようになるまで訓練したりするには、今まで全く使っていない脳を、「意識して」使うことが必要になります。

それが比較的簡単なことや楽しいことならば、スムースに行きますが、ピアノを習得する作業は、何度も言いますが、非常に高度です。
直ぐにできなくて当たり前。地道で、時間のかかるものなのです。

ようやく本題に入ります。

「すぐにできないことがストレスになる子」は練習嫌いになりやすい」とお伝えしてきました。

つまり、練習嫌いを回避するには「得意でない脳の回路を強化することが苦痛な子」の苦痛を、「楽しみ」に変えることができればいいわけです。

その解決法として、私がお勧めしているのは2つ。

1つは、「お子さんの得意分野を練習に利用する」こと、です。

たとえば、絵を描くのが好き。空想するのが好き。本を読むのが好き。誰かと一緒に何かをするのが好き。ゲームが好き。アニメが好き。特定の芸能人が好き。紙を切るのが好き。走るのが好き。食べるのが好き。違いを見つけるのが得意。音に敏感。肌触りに敏感。綺麗な色が好き。季節の移り変わりに敏感。

できるだけたくさん見つけたら、それを、練習に活かしていきます。
1つずつ、試してみてください。
絵を描くのが好きな子は、一週間分の下絵を描いておき、その日の練習が終わったら色塗を一緒に楽しむ、とか、曲の展開にあった絵を楽譜に書き込むとか、曲に関連する絵画を見るとか。

空想好きの子だったら、空想話にじゅうぶん付き合ってあげて、お子さんを空想の中の人物になぞらえて、練習に付き合ってあげるとか。それだけでワクワクして、練習へのテンションも上がります。

肌触りにこだわりのある子だったら、袋の中に、いろいろな手触りの小物を入れておいて、お母さんが持っておきます。それを、1曲練習が終わるごとに、見ないで触らせて品物を当てるゲームをするとか。ちょっと難しい曲が終わった時に、ピアノの椅子の座布団カバーを、お気に入りの肌さわりのものに取り換えてあげるとか。

ムリに練習に結びつけなくても、練習前にお子さんの「好き」ポイントを刺激して、脳をウォーミングアップさせるだけでもOKです。

私はレッスンの前に、「何か最近いいことあった?」「楽しみにしていることはある?」など、生徒さんに聞くことがあります。楽しいことを話しているとテンションが上がるので、そのあとのレッスンの吸収率がよくなります。

「その子の好きなことを話す」「やらせる」
いっけん、ピアノの練習と関係ないように思われるかもしれませんが、効果は絶大です。

「苦手だな」「できないとイヤだな」そう思いながら練習している状態だと、新しい「脳の回路」は作りにくくなります。すると、なかなかできるようにならないので、ますます練習が嫌になります。

一方、「うれしい」「楽しい」「できるんだ!」と思いながら取り組むと、新しい「脳の回路」は作りやすくなります。最小限の練習で、最大の効果を上げることができますし、できるようになればなるほど、楽しい、もっとがんばりたい、という気持ちが湧いてきて、さらにがんばる、といういいサイクルができてきます。

「なかなかできないことが苦痛になる子」も、ピアノの練習とは別の「うれしい」「楽しい」を組み合わせることによって、その感情に引っ張ってもらうわけです。

ある意味、正攻法ではありませんが、ピアノを楽しむための、「きっかけ作り」としてはよいことだと思います。


そして、2つ目の方法です。

先にご紹介したのは、「その場限り」方法ですが、もう少し根本的な解決策として、「お子さんの思考を変える」方法があります。後ろ向き志向を前向き思考に変えることによって、「できないことができるようになると楽しいと思える子」になっていきます。

長くなりましたので、具体的方法については、次回ご紹介します。


ちなみに今回の記事は、下記を参考文献といたしました。
ピアノとは関係のない本ですが、とても面白いので、ぜひご一読くださいませ。




この著者の別の本も面白かったです。

「苦手なこと」をがんばって、新たな脳の回路を作る行為は、認知症予防、アンチエイジングに効果絶大だそうですよ。



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さくらピアノ教室オリジナル「こんなにできた表」は、お子さんの「できた!」「うれしい!」「大好き!」がいっぱい詰まっています。
ぜひ、お教室やご家庭でも、お試しください。

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第三回終わり


第四回★「正解を求めない子育て」で、前向き思考の子に育てよう





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最終更新日  2015.05.30 09:01:05
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