カテゴリ:恋愛
あれは去年の冬、あたしがとある男と桜木町に出かけた時のこと。
初めての2人っきりでのお出かけ、ということで、寒さを我慢してミニスカをはいていきまして。調子こいてオフショルダーのニットも着ていきまして。水が軽く500mlはたまると思われるこの自慢の鎖骨を全開にして、「あ~可愛いね♪」なんて言われることを密かに期待していたわけです、当時は色んな意味で調子乗ってましたから。 でも、冬の神奈川はとてつもなく寒いわけですよ。まして桜木町なんて海が近いですから、風もピューピュー吹くわけです。南国・静岡出身のあたしには「北風小僧のカンタロウ」を歌う余裕もないほどこたえました。普段はドライアイで困っているあたしが、リアルに涙目になるくらいこたえました。 でも、あたしは転んでタダで起きる女じゃありませんから、この逆境を利用してやろうと思ったわけです。で、ヒラめいたのです。「寒~い♪」とか言ってみれば、ちょっとか弱く見えるかな、なんて。そんなモテ☆テクニック、どっかの雑誌に載ってたなぁ、なんて。 「寒~い♪」 忘れもしない桜木町駅前の横断歩道。相手は静かにこう言いました。 「・・・冷え性?」 気温5~6度の世界じゃみんな冷え性じゃねぇか! そう罵りたいのをグッとこらえて、笑顔でお返事。 「そうなの、冷え性なの~」 「・・・冷え性には、黒酢がいいらしいよ」 明らかに視点ズレてんだろ!お前は「み○もんた」か!! 思いっきり張り倒したいのをじっと我慢して、またまた笑顔でお返事。 「あたし、黒酢好きで飲んでるんだけどなぁ~」 「・・・飲み方が足りん。」 今度はダメ出しか?ってか、何でそんなに黒酢に喰らいついてんだよ!! (あ~この人相当キテるわ。新しいタイプのだめんずだわ。) そう思っていたのに。今じゃあその男はあたしの彼氏の座にちゃっかり納まっています。 人生、何が起こるか本当に分かったもんじゃぁありません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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