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シングル母のアメリカ暮らし

シングル母のアメリカ暮らし

ペンキ塗りのボランティア

息子の学校はキンダーと、1年生から8年生までが同一の校舎で学んでいる。
1年生から8年生まで、それぞれの学年でのテーマカラーがある。
この色は人智学に基づいて決められたもので、
子供の発達と深い関わりがある。

ちなみに1年生は赤、2年生はオレンジ、
そして黄色、緑、青緑、明るい青、深い青
卒業まじかの8年生は紫である。

たいていはそのクラスルームにテーマカラーのカーテンが使われていたり、
その色の小物が飾られていたり、壁がほんのりと塗られていたりする。
ところが長男の先生はやる気満々なので、親を総動員して
クラスルームの壁という壁をすべて塗り替える事にしたのだ。

去年の赤は、ピンクを重ね塗りしていって、教室はまっかっか。
カーテンも深い赤だ。
普通の感覚の人が見たら、ギョっとするに違いない。
実は私も最初はたまげたのだ。
でも見慣れてみると不思議なものでとてもきれいだ。

何故こんな赤かというと、1年生はまだようやく赤ん坊期から卒業するところ。
お母さんのお腹の中にいるような感覚の色が落ち着くのだそう。
(ちなみにキンダーはピンクである)
また、一番騒がしい年代でもあり、補色効果で心を落ち着かせる赤が一番いいのだそうだ。

今年2年生になる次男のクラスルームは今度はオレンジ色になる。
1週間のプロジェクトだ。
まず塗る必要のないところや端っこをテープでカバーし、
汚れをすべて落として、床にもペンキが落ちないようにすべて覆う。
下塗りを2回、テクスチャーをつけるペンキを塗り、コーティングをする。
それから、色を何重にも重ねていくのだ。

かなり疲れる作業ではあるが、
ペンキ塗りそのものはとても楽しい。
そして親が集まって、騒いだり、冗談を言い合ったりしながら
進めていく作業は、まるで自分たちが学校に戻ったかのような
不思議な楽しさがある。

そして9月から、この部屋で過ごす子供たちの事を考えて、
また温かい気持にもなれるのだ。


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