シングル母のアメリカ暮らし

2004/09/30(木)20:40

アメリカの不思議な家族像

アメリカよもやま話(65)

アメリカは離婚率が高い。 そういう私も数字アップに貢献してしまった。 しかし再婚率も高い。 で、どうなるかというと家族が複雑化していくわけだ。 昨日のとかげ事件で隣の子供の事に少し触れたが、隣の子(Nくんとしよう)はとても可愛い顔してけっこう残酷な事を平気でする。わめきだすととまらない。嘘もばんばんつくし、こっそりうちのものを持ち出してしまった事もある。 お父さんもお母さんもやさしくて厳しい良い人たちなのに、彼はちょっと大変そうだなって思っていた。夏休みのある日お母さんと話をした。「うちの子ね、明日から5週間、イリノイの父親のところに行くのよ。うちは再婚同士だから、娘(お姉ちゃんだと思っていた)は夫の連れ子なの。」 てっきりただの仲良し4人家族だとばかり思っていた。その後何度か話をする機会があり、後から後から事実が出てくる。 Nくんにはさらに腹違いのお兄ちゃんが二人いる。 しかもまだ中学生なのにお父さんとはまた離れたところに住んでいる。 Nくんと同居のお姉ちゃんもまた両親の間を行ったり来たりしている。 彼の性格の難しさと家庭の複雑さを短絡的に結び付ける事はしたくない。でも少なくともこういう家庭のあり方が、子供達にとってストレスになっている事は間違いないと思うのだ。もちろんうちの子供達も含めてね。 息子のプレスクール時代、とても若くて可愛いお母さんがいた。子供は4歳の男の子が一人。ご主人は再婚した人で、子供の父親ではなかった。あるパーティで、彼女は赤ちゃん連れのお友達を連れてきていた。二人でケラケラ笑っている。近くによって挨拶すると「あ、そうそう。紹介するわ。彼女は私の元夫の奥さんよ。この赤ちゃんは息子の妹ってわけ。」そこに肝心の父親はいなかった。 去年、彼女とショッピングモールでばったり会った。また離婚したという。今は子供と二人で住んでいるが、そのうちボーイフレンドと住むかもしれないと言っていた。子供はこの事をどう考えているのだろう。 教会にもまたそういう人がたくさんいる。 ある人は子供が11人。自分のが6人とご主人の連れ子が5人。 私の知っている女の子は「本当の姉妹はひとり。半分の兄妹は7人。」と言っていた。 あるアメリカ人に「兄弟は?」って何気なく訪ねた事がある。すると「ちょっと待ってね。えーっと義理も含めるとー、姉妹が5にんでー、 兄弟はー、1、2、3・・・」悪かった、聞いた私が悪かった。ごめんなさい。だって兄弟の数なんてすぐでてきそうなもんじゃないか、普通。・・・と思ってしまうのは私が日本人だからなのか。 日本では子供が両親の間を日常的に行ったり来たりするケースは非常に少ないと思う。一緒に住んでいない方の両親とはまったく会わない、とか年に1回の誕生日だけ、なんていう話も良く聞く。子供の気持を考えるとそれは非常に可哀想な気もするが、日常生活の中でパキっと二つにわけられて、あっちこっちと移動するのもそれはそれでストレスだろう。だったら離婚なんかしなきゃいいじゃん、という発言はご勘弁いただきたい。考え抜いた末の結論なのだ。これがベストの選択だったのだよ。きっぱり。 うちは今後、私はもう再婚する気ぜんぜんないし、子供を作るなんてもっとありえない。しかしあちらはやる気まんまんである。いつかうちの子も兄妹は、と聞かれて指折り数える日が来るのだろうか。その時私は「あんたたち兄妹いっぱいできてよかったねー」と笑っていたりするのだろうか。 追記/離婚とは関係ないが、遠い知り合いにレズビアンの両親(子供は5歳の男の子)がいる。下の息子と同じキンダーになるかも、だ。サンフランシスコの学校にはお土地柄、ゲイの両親を持つ子供が少なくないようだ。私はそのこと自体にコメントはないけど、子供はやっぱり不思議に思うんだろうなあ。 本日の献立: きのうの残りチャーハン、八宝菜、春雨サラダ ゆでたカリフラワーととうもろこし

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