シングル母のアメリカ暮らし

2004/12/24(金)22:38

グランマのファッジ

アメリカよもやま話(65)

今日の午後、小包が届いた。 元義母からである。 嫌な予感がした。 イヤ、もう箱を開けるまでもない。 わかっている。中身は、あのファッジだ。 あの「グランマのファッジ」なのだ。 いつもこの季節、会える時は手渡しで 会えない時は郵送で、 かならずいただくこのチョコファッジ。 いったいどこをどうすれば、こんなに甘くなるのか。 一度作るところを見ていた。 ミルクチョコレートをセミスィートをまぜ、 そこに大量の生クリームと、 バターも入ってたっけかなあ?? そしてどさどさっと砂糖を流し込み、 刻んだクルミと、 これまた大量のマシュマロ。 型に流し込んで冷やして固め、一口大に切ってできあがり。 このファッジひとくちで ブラックコーヒーなら3杯はいけるだろう。 そして歯が浮くような甘さがいつまでも舌に残るのだ。 今年引っ越すまでは冷蔵庫の奥にファッジが眠っていた。 ファッジ2003年もの ファッジ2002年もの ファッジ2001年もの さすがに引っ越しの際に中身は処分させていただいた。 (ごめんなさい) 義母は毎年これを作るのを楽しみにしているので まさか「いらない」などと言って年寄りの楽しみを奪うわけにはいかない。 去年、もううちは3人だし、私は甘いものに気をつけなくちゃいけないし、 次男もチョコレートをあまり好まないので、 「ほ~んのちょっとだけください」と言ったら、 いつもの大きな缶より一回り小さな缶に、 しかしギッシリと詰め込まれていたファッジ。 泣きそうになりながら、それでも1日半個をノルマとして食べるが、 1週間もすると本当に辛くなって、冷蔵庫の奥にしまわれる。 こうして年代物のコレクションはできあがっていくのだ。 ちなみに元夫もどういうわけかこれはあまり食べなかった。 ある年、サクラメントに住む義兄に渡してくれと、 ファッジの特大缶を渡された。 義兄に「これはあなたのお母さんからだよ」と渡すと 「オ~マ~イ」と言ったので、 「おお、やっぱり君もこのファッジが苦手なんだな」と思ったら 「これだよ、これ。こいつを待っていたんだ」と箱をこじ開け、 たちどころに3つ4つ口に放り込んでしまった。 日本の皆さん。 男は甘いものを食べないとか、苦手だなんて全然ウソ。 環境によって男だろうとなんだろうと 徹底した甘党になれるのだ。 ちなみにこの義兄、長男がまだ赤ん坊の頃にきた時、 おやつ用に買っておいたたまごボーロをみつけ、 むさぼるように食べた。 こんなうまいクッキーははじめてだ、とか言いながら。 息子たちは甘党だが、次男はチョコレートがあまり好きではない。 長男はチョコ好きだが、グランマファッジには 苦手なクルミがたくさんはいっているのであまり食べない。 我が家にお茶に来てくださる方には お茶受けにちょっと出してみる。 やはり日本人の舌にはかなり甘いようだ。 それでもこうして我が家のクリスマスは 恒例のグランマファッジで始まる。 グランマの愛が詰まったこのファッジ。 それでもグランマの愛はもっともっとスイートなのだ。 クリスマスカードも半分出した。 (残りは日本人、年賀状にするつもりだ) 飾り付けもすんでいる。 プレゼントもほとんど買った。(ラッピングはまだ) 親戚宅のディナーにもっていく特大チーズケーキも焼いた。 いよいよクリスマスイブ。 私のイブは掃除と洗濯、プレゼントのラッピングで始まりそうだ。 イブの晩はこの界隈の親戚宅に呼ばれている。 クリスマスと翌日はサクラメントの義兄宅に行く予定だ。 皆さんも楽しいクリスマスになりますように。 Merry Christmas. 本日の献立:鶏ささみとアーモンドのオレンジ風味焼き、チキンライス、ブロッコリー、レタスときゅうりのサラダ

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