2011/04/16(土)10:05
新 緑仙の日々是好日(ひっそり?花見)
気温が一気に20℃を越え、桜が満開になり、
連日の強風で落花盛んになってきている。
鳥はさえずり、青い空に白い雲が忙しげに
通り過ぎてゆく。
いろいろな花が咲き始め、近くの公園は
いつもと変わりなく長閑な雰囲気である。
自転車でも歩いてでも行ける距離のこの公園で
小さな「花見」をしている人達を見つけた。
楽しげに会話が弾んで、お弁当を広げている。
聞くとはなしに話の内容が聞こえてくる。
「毎日、余震があるので、仕事も落ち着かない!」
「だけど、スゴい地震だったよね~」
「生まれて始めての事だし、恐かったよ」
「これ、ばあちゃんのところでもらった野菜なんだけど
放射能は関係ないから、食べてね」
「この牛乳寒天は、近くの工場からもらった牛乳で作ってみたの」
「ほうれん草の胡麻和えもうちで作っている野菜」
「この唐揚げは近くの養鶏場でもらった鶏肉」
「毎年、花見をしてるけど、今年は遠くに出掛けずに
近場で我慢するしかないな~」
「私は、東北の三大桜まつりに行く予定だけど
旅行はキャンセルになったちゃった!」
「あ、俺も旅行が二つ駄目になったよ」
「でもさ、この状態で旅行は行けないよね~」
「うん、行ってもいいけど、家族全員で行く訳じゃないから
ちょっと、考えてやっぱり止めた方がいいかなって思うよ」
「余震が恐いよね~この間も震度5でしょ?」
「震度1~3ぐらいなら毎日何度もあるよね?」
「俺は、あんまり感じないけどなぁ~」
「あんたは、大きなビルの中で働いているから
わかんないのよ」
「そうよ、一軒家とかアパートにいたら
もうもう、グラグラなんだから‥」
「おい、ビールある?」
「あるよ!ビール工場に勤めてる友達からもらったよ。
少し、周りが汚れているけど中身も大丈夫だから」
「米はあるか?」
「今はあるけど、じいちゃんのところが作付け出来ないみたいだ」
皆の心の中心核は「地震災害と原発」のことである。
「気持ちが落ち着かない」
なんと言っても、この一言に尽きるのだろう‥
満開の桜の下でこんな話で盛り上がる?
しかし、今までよりも少し親密になっているみたいだ。
広い公園には、人がほとんどいない。
桜の花だけが、静かに青い空と共にただ咲いていた。
公園の桜1
公園の桜2
公園の桜3
公園の桜4
公園の桜5