カテゴリ:六本木ホスト取材
もともと適当にちやほやされてお金を貰っている人種だけにたいした取材は期待していなかった。こちらは仕事として締め切りだってあるわけだし、いちいちマネージャーがどうだとかプロダクションがどうだとか一人歩きの出来ない小娘が原稿なんて書けるわけが無いと思っていた。本人にとって取材だとか言えれば、第三者的にはとても聞こえはいいがこうなったのも「瓢箪から駒」で、この某アイドルもどきがおエラいさんに営業をかけるネタに使われただけでその尻拭いが現場の仕事になっているわけだから、下っ端としては仕事がもらえて結構です「はい自分で何でもやります」という心構えでやらないと全く終わる目処が立たない。だから原稿なんか最初から書いてもらわなくても後で自分で何とでも適当に書いて間に合わせようと思っていた事には間違いない。
ただし問題なのは現場担当としてお得意さんに一銭にもならない得体の知れない人物を紹介しなくてはならないということだ。ただでさえも生きるか死ぬかの瀬戸際で商売しているような方の前にいつも頭は春のような馬鹿小娘を案内しなくてはならないのだ、「ウチにはただで飲ませる酒はねえ」と逆上したオーナーが契約を打ち切ったり、最悪なことにどつかれて放り出されたら瀬良は泣き面に蜂でプロダクションからも訴えら生活は無収入の真っ暗人生になってしまうだろう。 しかしながらそんな瀬良の心配も無縁のようで、某タレントを紹介すれば社長は愛想よく引き受けてくれた。しかも見るからに楽しそうで普段見ることの無い媚を含んだ表情で挨拶してきた「瀬良君今日はありがとね」だそうだ。お客商売を取材していて「損して得取れ」という言葉をよく耳にする。確かに得体の知れない広告に月に何万も使うわけだから、実際に目の前で取材してくれるほうが解りやすいというものだ。 むしろこの光景が気に入らないのはお店にいる一般客のようだ、「こっちはお金を払って飲みに来ているのよ!ただ酒くらうんなら隅にいきな」なんともお下品なお言葉をはっきりと聞こえるように言うのだ。ホストクラブなど女性がお酒を飲む場所はこの女性の気性と付き合わなくてはならない。男の場合は飲んで酔っ払ってしまったらいくら使っていくらの価値があったなんてあまり考えないほうだと思うが、このホストに来ている女性客は酒を飲むのも真剣勝負で元を取るぐらいの勢いだ。 あるていど予想していたしいちいち覚悟を決めていたのでは疲労しすぎて仕事にならない、瀬良的にも少し緊張したが、この某タレントもなかなか人使いがうまく飄々として肝っ玉が据わっているのか、にっこり笑ってじゃここら辺の隅にお邪魔させていただいてなどといいながら仕事を進めていく。瀬良の期待を裏切るように仕事上手だったので出来レースを見ているようだった。 人気blogランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.01.15 01:46:39
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