|
テーマ:旅のあれこれ(10280)
カテゴリ:旅の話
8月15日、奈良では夜になってから、様々なイベントが行われました。
昨年、初めて見物したなら燈花会で、古都と灯りの組み合わせという美しい光景に、すっかり心を奪われた夫と私。 今年の夏休みは、都合により燈花会の開催には間に合いませんでした・・・が、再び訪れた奈良の地で、また、初めて見る光の饗宴を楽しむことが出来ました。 【この日、三千基とも言われる境内の燈籠に、人々の祈願の火が入る。】 【日が暮れるにつれ、朱塗りの社殿に燈籠の光が映えて、きれいです。】 【平安時代から現在まで、寄進が続いているという燈籠。細工が素敵】 ◎東大寺 万灯供養会◎ 【南大門の手前には、入場を待つ人の長く広い列が出来ました】 【境内は、人々の願いが書かれた二千以上の燈籠で光の洪水!】 【大仏殿の「観相窓」が特別に開かれ、外からも大仏様のお顔が・・・】 ◎奈良 大文字送り火◎ 【戦没者の魂を慰めるべく、昭和35年に始められた高円山の大文字焼き。】 ※飛火野では神式・仏式合同の慰霊祭が行われ、読経の声が厳かに響いていました※ 「夜の闇は、目に見えぬ存在との距離を近くし、炎の光は、そのありがたみを実感させてくれる」 ・・・このような意のことを、先日、京都の大文字焼きの中継に出演していた宗教学者の方がお話されていました。 ゆえに、亡き人の霊を迎え、送るというお盆の時期に、闇と炎によって作られる行事が続けられていることは意味深い、と。 「奈良大文字送り火は単に山を焼くイベントではありません。 あなたも大切な人の魂が安らかでありますように、世界が平和でありますようにとお祈りして大文字送り火に思いを向けてください。」 ・・・送り火で配布されていたプログラムに印刷されていた一文です。 大掛かりな装置を使ったイルミネーションも素敵だけれど、一つひとつ、人の手によって灯された火によって生み出された光景が、込められた様々な願いとともに、観ているこちらの胸に染み入りました。 自分では、家に仏壇もなく、迎え火送り火といった風習も受け継がない私ですが、厳粛に『祖先とつながる自分』を感じ、素直に祈りを捧げたお盆の一夜でした。 昨年の奈良訪問記はこちらから お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|