テーマ:ささやかな幸せ(6739)
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11月に友達の紹介で
うちのエステサロンに初めて来た看護学生さん。 初めて来たときの話。 基本、 ガールズトークはもちろんの事、 体の事、美容の事、 初対面でもぶっちゃけた話はあたりまえ(*´艸`) そんなぶっちゃけトークをしながら、 まつ毛エクステが終わり、 お疲れ様teaを出した時、 彼女がある悩みをポツリ・・・。 彼女:【実は、今、看護実習で手術が出来ない 膀胱がんの75歳のおじいちゃんを 担当しているんですけど、 どう接してよいか解らなくて・・・】 あたし:【どんな人?】 彼女:【ん~、何を話しかけても黙っているんです。 ひとり息子さんがいるんですけど、 車椅子の方で結婚しているんですけど お嫁さんも仕事してるから、 お嫁さんも息子さんもたまにしか来れないみたいで・・・。】 あたし:【そっか、大変やなー。 75歳のおじいちゃんともなると、 昔の人だから、そうなかなか感情を言葉に出すって事は あまりしないかもね。 75歳ともなると、長く培った自分の生き方みたいなものが あるから、そうそう心は開かないかもだしね。 頑固な人も少なくないし・・・。 うちのおじいちゃんは94歳なんだけど、 特攻隊の時代の人だから、何にも話さなくても、 威厳っつーか、凛としたオーラがあって、 小さい時からおじいちゃん家に行くと まず、玄関先で三つ指立てて正座して 挨拶させられてたよね。 それくらい自分の考えに自身があるっつーか、 頑固っつーか、厳しい人っつーか、 そんな目上の人に私たち若造が言葉を掛けるって 難しいよね・・・。 で、息子さん以外は兄弟いないの?】 彼女:【いないみたいです】 あたし:【じゃあ、娘さんがいないんだったら、 きっと女の子を可愛いと思うから、 自分のおじいちゃんだと思って、 手のマッサージとか肩とか、揉んであげて 体とかも拭いてあげたりすれば? 足湯とか手浴も気持ちよいと思うよ。 きっと、最初は抵抗があって 嫌がられるかも知れないけど、 その人に娘さんがいないんだったら、 きっと嬉しいんじゃないかな、 色々、してくれると。 表面に出さなくても、 きっと内心喜ぶと思うけど・・・。 言葉より、マッサージとかしてあげるとさ、 言葉より伝わるんだよね。 優しい気持ちとか、相手を思いやる気持ちとか・・・。 ちょっと手、貸して・・・。(彼女の手をモミモミ) 気持ちよくない? 彼女:【気持ちいいですっ!!】 あたし:【なんか、気持ちよくて、心もほぐれる気がしない?!】 彼女:【そーかもっ!】 あたし:【やり方はどーでもいいんだょ(笑) 自分がされて気持ちが良かったところを 相手にもやってあげると相手も同じ気持ちになるから、 気持ちを込めてやってあげると、その気持ちが伝わるよ! あとね、お風呂とか入った時に、 気持ちが良くて、ほぇ~ってならない?】 お風呂に毎日入れないんだったら、 足湯とか手浴とかしてあげるだけでも、 すっごい気持ちいいって思ってもらえると思う。 あたしだったら、かなり気持ちいい~って 思っちゃうけどな(笑) いつも、お風呂で オヤジみたいにほぇーって声が漏れてるし(笑) 彼女:【爆笑。へぇ~、なんか、学校の先生みたーいっ!】 あたし:【(笑)よく、気がどーのって聞かない? 誰にでも手から気が出てるんだけど、 マッサージしてあげると、 その人の気持ちが手から出てるんだよね。 言葉より、気持ちを込めてマッサージしてあげると、 気持ちが伝わって、 きっと心もほぐれるんじゃないかな?】 彼女:【へぇーやってみますっ! なんか、ほんとに最近悩んでて、 一気にスッキリした気がします!!】 あたし:【転院するまでの間、自分が出来る限りの事を してあげてれば、 きっと、何かを感じてもらえるよ、人間だもん】 彼女:【はいっ、やってみますっ!】 あたし:【がんばって♪】 こうして、 前回は彼女とのトークを終え 目をキラキラにして彼女は帰っていきました。 そして、2回目の今日・・・。 彼女:【前回、イトウさんが 色々アドバイスをくれたじゃないですか!! あれから、手浴や足湯やマッサージしたりして、 揉んであげてたんですよ。 こないだ、転院したんですけど、 その転院してゆくちょっと前に おじいちゃんに呼ばれて部屋に行ったら、 おじいちゃん:【素直な気持ちを言いたいと思います。 泣きながら声を詰まらして・・・ 『ありがとうございます。 いつまでも素直な気持ちでいてくださいっ』 彼女:【って言われたんです。 もう一緒に泣きながら手を握ってたんです。】 あたし:【えー、それは良かったねー嬉しいねー。感動だねー】と いいながらあたしは涙があふれて(T▽T) エクステが付けられず 鼻水もマスクの中でズルンズルン(笑) 彼女:【初めて、おじいちゃんにマッサージをしたときに、 おじいちゃんの目から涙がほほを伝わって、 涙がこぼれてたのを見たんです。】 言葉に出さなかったけど、 ほんとは、相当寂しかったんじゃないかって思って・・・。】 あたし:【そりゃ、そーだよー。 だって、自分がおじいちゃんの立場だったら、 残りの命を誰も来ない病室で静かに横たわってるだなんて、 寂しすぎて、泣いちゃうよー( ;∀;) でも、男だから、感情殺して、我慢してんだよー。 おじいちゃんの転院先知ってるの?】 彼女:【知ってますっ!!】 あたし:【せっかくだから、手紙でも面会にでも行ってあげれば? きっと喜ぶと思うけど・・・、 で、面会に行ったら いつでも気軽にお便りくださいって、 自分の職場の住所と名前を教えて、 おじいちゃんの心のよりどころを 作ってあげたらいいんじゃない? あたしだったら、したいな。 そこまでしたら、身内みたいな感覚になっちゃう。】 彼女:【いいのかなー。】 あたし:【看護師の立場でだったら、どこまでしていーのか、 私には解らないけど、 私みたいな立場だったら、 したいことどんどんしてみれば?】 って、いーたいほーだい、言ってるけどね(笑) ガハハ 彼女:【やってみよーかな・・・。】 そんな感じで、 彼女が途中途中、 寝息を立てて、 寝ている間に、 あたしは彼女のお目目を可愛くすべく もくもくとエクステをつけていたのでした。 おじいちゃんの言った言葉が、 【自分は素直に言葉には表現できなかったけれど、 どうぞあなたはいくつになっても素直のままでいて下さい】って メッセージが込められている気がして とてつもなくジーーーンと来てしまった いいなはシーサーでした。 【完】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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