2005/06/01(水)02:35
二子山親方の訃報・・・・・
まだ二子山親方が健在でいらした頃、東北新幹線の車内で偶然ですがお目にかかった事がありました。
地方巡業の帰りかと思われましたが、存在感は言葉に尽くせない程あるにも関わらず、離婚騒動で賑わいを見せられていた方とはまるで別人でした。
その日、私は時間が無く不本意ながら車内でお弁当を頂きました。
東京駅に到着するのを見計らい、ごみを捨てようとしましたが、人が結構いて・・
どうしたものかと思案していました。
すると親方が
宜しければ捨てましょう。
と、声をかけて下さいました。
さすがに、私もビックリして躊躇し、愚図愚図してましたら、
さあ、と手を出して下さいました。
好意に甘えゴミを差し出した私ですが、声を出し小さな親切をする勇気は余り見かけないご時勢でしたから、新鮮な驚きでした。
そして、下車する折は私にお先にどうぞと声をかけて下さいました。
紳士の振る舞いに周りの方々も驚かれた様子でした。
こんなさり気無い親切が出来る、これは人としてご自身に誇りがあっての事と思います。
その間一二分かと思われますが、この数分の間に人格を出された親方の姿に感動したのをつい昨日の事のように覚えています。
二子山親方のご冥福心よりお祈り申し上げます。