VIVA L'ALLEGRIA !!!

2005/08/11(木)16:58

子供の娯楽

日常(87)

 小さい頃、「おまけ」が好きでよく集めていた。 一番夢中になって集めていたのはスナック菓子についていた「野球選手カード」だったと記憶している。 小学生の時に水泳を習いに行っていた時期があり、水泳が終わった後に必ずそのスナック菓子を買うのが習慣だった。 他には何を集めていただろう。 もっと小さい頃は「がちゃがちゃ」が好きでよく両親や祖父母にねだっていた記憶がある。 あの頃の中身は「スーパーボール」しかとんっと記憶にないが、10円を入れて何のおまけが飛び出してくるかわからない「がちゃがちゃ」は子供心をわくわくさせる夢の機械だった。  ところで、イタリアにもこの「がちゃがちゃ」はあり、今でも子供達の人気の的になっている。 先日姪っ子の家に遊びに行った時に、6歳のソフィアは私に自分のコレクションを見せてくれた。 そのコレクションは、デイズニー映画にでてくるキャラクターの「くまのプーさん」にいろいろな動物や魚がかぶさっているマスコットホルダーだった。 例えば、プーさんがカニの中に入っているもの、プーさんがいるかの中に入っているもの、プーさんがくらげの中に入っているもの、プーさんが蛇の中に入っているもの、など種類がたくさんあり見慣れると可愛いのだが、初めて見た時には「何故にプーさんがこんな目に?」と思い、思わず笑ってしまった。 義妹は私に「このホルダー、今子供達の間で流行っているのよ。ソフィアは全種類集めたいみたいだけど、なかなか当たらなくて重なっちゃったりするの。そうすると大人の携帯ストラップになるのよ。」と教えてくれた。 それを聞き私は「じゃあ今度重なったら一個プレゼントしてくれる?」とソフィアから承諾を得てから、1週間が経った。  今日の午後は義妹とソフィアを連れ、ダーリンと私は車で義両親が休暇で居る山へ出かけた。 車で1時間強で到着するこの山には毎年8月になると義両親が2週間程滞在する。 山だけでなく、湖にも隣接しており、水が綺麗で泳げる事から海の役割も果たし、「海」と「山」の両方が楽しめる場所になっている。  午後に到着をした私達は「せっかく来たのだから」とソフィアを連れて3人で湖まで散歩に出かけた。 子連れの人が多い事から湖の一角は子供が遊べるようになっており、そこからソフィアは目ざとく例の「がちゃがちゃ」を見つけ出した。 私達に「1ユーロ持ってる?」と聞く声には屈託がない。 可愛い姪っ子の為だ、仕方ないなあと思いダーリンに1ユーロを出させ、がちゃがちゃの前に立たせると、ソフィアは「あ!大きいプーさんがある!こっちがいい!」と言い出した。 大きいプーさんのがちゃがちゃの値段を見ると「2ユーロ」である。 通常イタリアのがちゃがちゃは「1ユーロ」なのだが、おまけの種類により「2ユーロ」の物もあるのだ。 子供と言うのはお金に関して全く屈託がないものである。 結局彼女は2ユーロプーさんホルダーを断念し、1ユーロプーさんホルダーに挑戦したのだが、生憎でてきたホルダーがもうすでに持っているものだった。 その途端に「こっちの大きいほうをやりたい!」と2ユーロホルダーを指差し、ソフィアは駄々をこね始めた。 「だって、大きい種類のを一個も持っていないんだもん!!!」と言うのが彼女の言い分であった為、私はかわいそうだな、と思ったのだがダーリンはそういうところはきっぱりとしており、「一回やったからもう終わり」と聞く耳持たずに、彼女を木製の手漕ぎボートに乗らせる為に興味を持っていってしまった。上手いものである。  その日の夕食が終わってから、彼女の「プーさん」コレクション展覧会が始まった。 次次とでてくる動物や魚の形をかぶったプーさんに続いて、何と2ユーロのプーさんも2個続いて出てきたではないか! 「ソフィア、2ユーロのプーさん持ってるじゃない!」と私が言うと、彼女は「2個じゃなくて3個欲しいんだもん。種類が少ないから」と言う。 そのまま彼女のマンマに「大きいプーさん」をねだるが、母親からも「だーめ」と断られたのを見ると、途端に祖父に向き直り「明日、一緒に湖に行かない、おじいちゃん?」と可愛くねだり始めた。 孫を目の中に入れても痛くない程可愛がっている祖父は、そんなソフィアを見て「わかったから、静かにして」とこそこそ内緒話をして嬉しそうである。  私はそれを見て、「産まれて来る赤ちゃんも将来こうおねだりをする様になるんだろうか?」と思ったが、ダーリンが「産まれて大きくなる頃には、プーさんの流行ももう終わってるよ。」と言うので安心し、その後で義妹がすかさず「それかがちゃがちゃの1ユーロが2ユーロや3ユーロに値上がっていたりして。」と言う言葉でまたがくりとなった。 子供ができると何かと娯楽代も増えるものである。  ちなみにソフィアが出した「ウサギをかぶったプーさん」ホルダーは彼女がすでに持っている事から私の携帯ストラップになった。 あの可愛いプーさんがウサギの中に居る姿を見て「がちゃがちゃも馬鹿に出来ない、可愛いじゃないか」と新しい携帯ホルダーを見ては、結構気に入っている。

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