4歳のお祝いに
長女のまーやが4歳の誕生日を迎えた。私達両親は、今年の誕生日を何か印象的なものにしようと考え、誕生日の週末に水の都ヴェネチアに連れて行った。「日本では電車に乗ったことがあるけれど、イタリアでは初めてだよね~。」と言う本人の言葉通り、まーやとミロに取ってイタリアで電車に乗るのは初めてのこと。私達が住むヴィチェンツァからヴェネチアまでは、鈍行で約1時間。電車の中から気分が盛り上がり、ポテトチップスを食べながら喋って歌って大喜びの子供達である。電車をはじめ乗り物に非常に関心があるのは、男の子のミロ。やっぱり男の子って乗り物が好きなんだなあ。実は今回のヴェネチア小旅行の本当の目的は、あるモノを見に行くことだった。それは、レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた「Uomo vitruviano(ウィトルウィウス的人体図)」をアカデミア美術館に見に行くこと。期間限定で公開されているこのドローウィングは、イタリアの1ユーロ硬貨の裏側に使われており、一躍有名になった本「ダ・ヴィンチコード」でも最初の謎解きの図として使われている。世界的にあまりにも有名な図だ。この図を様々なところで目にするので、果たして本物を見に行く価値があるのか、と行く前は考えていたが、実際に間近で見るのと写真とでは全く印象が違う。見に行ってよかったと思った。「両腕を広げた時の長さは背丈に等しい」と書かれている説明文のところでは、見知らぬイタリア人女性達と実際に両腕を広げて長さを確認して見たりもした。人間の様々な部分の長さを、理論的に説明できるなんてなかなか興味深い。さて、子供達は初めて行った水の都を満喫したようだ。ヴァポレット(水上バス)の中からゴンドラを見て、まーや「マンマ、ゴンドラに乗ったことあるよねえ!日本で。」私 「日本で??・・・ あ~デイズニーシーね!」まだ本物と偽者の区別がつかない年齢なのが可愛いばかりだけれど、デイズニーシーのゴンドラお兄さんはサービス精神が旺盛で楽しかったよね、と思い出す。ヴェネチアには400以上の橋があるのだが、今回2台のベビーカーをえっちらおっちら、時には寝ている子供達を乗せながら、えっちらおっちら、頑張って運んでもうふらふら。徒歩の移動にはまだまだ年齢が足りない子供達である。最近、子供達の喧嘩が絶えず、常に泣き声が響いている状態で、まーやが言う事を聞かなかったり、ミロがいたずら盛りでびっくりする様な事をしでかしたり、と疲れ気味の私だったが、まーやの4歳の誕生日を迎えて、日頃の疲れも吹き飛んだ。何事もなく楽しく幸せな誕生日を迎えられた事は、私達両親に取って何よりも嬉しいこと!さて4歳の彼女は、どう成長して行くだろうか。最近は一筋縄では行かなくなっているので、手ごたえがありそうな1年になりそうだ。お手柔らかに。。 4歳を楽しく行こう!映画の話)IO,DON GIOVANNI(イタリア、スペイン、オーストリア映画 2009年)オペラ、フィガロの結婚やDon Giovanniを作詞したLorenzo da Ponteのストーリー。友人カサノヴァやモーツアルト、サリエリ等との交流、そして最愛の人アネッタとの恋愛話などが、Don Giovanniの曲(モーツアルト作曲)と同時に進行して行く。思えばミュンヘン在住時代に、このDon Giovanniのオペラは何度観に行ったことか。その当時の思い出が蘇り、懐かしさを感じながらこの映画を観た。ヴェネチアの風景、衣装が素晴らしい。