パンプルムース

夫が久し振りに帰ってきて、おいしい蕎麦が食べたいといいます。 九州では圧倒的に蕎麦屋よりうどん屋の方が多いからです。 昨日は蕎麦を食べるためにわざわざ東京まで出かけてきました。 目的を果たしたのち、腹ごなしに少し歩くとテレビ朝日の近くまで来ていました。 せっかくだから中に入ると、一部すごい人だかりがしていました。 何があっているのか知りたいけれど、全くのぞけません。 とりあえず、ロビーの一角に設けられたカフェで休憩しました。 そこでメニューに見つけたのが、タルトポワールパンプルムース。 「 パンプルムース氏のおすすめ料理」を思い出して、それを食べてみることにしました。 お店のお姉さんに聞いたら、ポワールが洋梨、パンプルムースはグレープフルーツのことだそうです。 そこで写真など撮っているうちに、先ほどの人だかりを見ていた夫が、「出てきた！」と言います。 その途端、隣のテーブルの女性たちがダッシュ、ロビーの隅にたむろしていた女の子たちも駆け寄っていきます。 よく見えなかったので「誰？」と聞くと、「あれあれ、髪がおかっぱみたいなコンビ」というので「アンガールズ？」と言うと、「そうそうそれだ。」と夫は断言しました。 黄色い黄ぐるみを着ている姿だというのはわかるけれど、どう見ても一人しかいないので「今日は山根一人なんだね。」などという会話を大きな声でしておりました。 その人物はあっという間に何人かの男の人に守られるようにして、ガラス扉の中に消えていきました。 ちょうどミルクを下げにきた先ほどのお姉さんに、「アンガールズが来てたんですね。」と尋ねるとけげんな顔をされて、「虎の着ぐるみを着ていた人なら、ふかわりょうさんですよ！」と笑われました。 周りにいた人には、私たちの会話はあきらかに聞こえているわけです。 きっと「違うよ！」とつっ込みを入れたかったんじゃないでしょうか。 私たちはその後何事もなかったかのように、パンプルムースを食べたのち、さっさと帰りました。