ミステリの部屋

2008/11/15(土)00:18

厨房ガール:井上 尚登

日本ミステリ(あ行作家)(52)

数多くの名シェフを生み続ける名門料理学院SWAT。 超落ちこぼれ生徒の理恵には、2つのヒミツがあった。 合気道の達人であること、そして、元警察官であること。 料理より推理のキッチン探偵が、今日も珍事件に挑む! (「MARC」データベースより) 珊瑚礁コンソメ/重量級パスタ/塩辛ソルト/間違いレストラン/お怒りシェフ/揚げ揚げキッチン/幽霊カラメリゼ 超一流の料理教室(略称がSWATですw)に通う生徒たちが、卒業目指して頑張りつつ、周りで起きるささやかな事件や謎をといていく 連作短篇ミステリです。 かなりドタバタでコメディタッチでしたが、年齢もバラバラで、経歴も様々で、個性的な生徒たちが、出会い、ぶつかり、仲間として認め合うようになる、という学園ものの趣があります。 作者は「学校を卒業したひとたちが、もういちど味わう学園生活」を描きたかったとのこと。 主人公は唐沢理恵、元警察官。 彼女には実はとんでもない癖があります。 それは、極度に緊張すると近くにいる人を合気道の技で投げ飛ばしてしまう、ということ。 こんな人、ちょっとありえないでしょう?と思いながらも、次第に「そろそろ投げるぞ」、と期待するようになりました。 ミステリ度は軽いものばかりですが、謎がすべて料理に関連しているのが面白いところです。 ミステリマニアにはちょっと物足りないかもしれませんが、食いしん坊にはぜひおすすめしますw 厨房ガール!:井上 尚登

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