ミステリの部屋

2009/06/18(木)09:57

死体にもカバーを:エレイン・ヴィエッツ

海外ミステリ(ア行作家)(13)

心機一転、“ページ・ターナーズ”書店で働き始めた ワケありのヘレン。 困ったお客と、もっと困った最低オーナーにもめげず、日々奮闘する彼女に、またも災難が降りかかる。 アパートでシロアリが大発生したかと思えば、お次は くだんの最低オーナーが殺される始末。 おまけに 容疑者として逮捕されたのは意外な人物で…!? 南フロリダで職を転々、必死に働くヒロインの活躍、第二弾。 (「BOOK」データベースより) 『死ぬまでお買物』(感想)に次ぐ、わけありヒロインの転職シリーズ第二弾です。 ヘレンの新しい職場が書店だったこともあって、前回よりも面白く感じました。 しかし、アメリカの書店というのは、こんな変なお客がたくさんいるんでしょうか? 読んでいる分にはとても面白いのですが、店員さんは大変そうです。 作者は書店に一年間勤めた経験があるそうですから、仕事の内容などはかなりリアルなのではないかと思います。 今回は、傲慢きわまりない書店のオーナーが殺されるは、主人公が住むアパートにはシロアリが大発生するは、で大騒ぎ。 それにしても、ヘレンは男に弱いし、見る目がなさすぎです。 まあ、だからこそ、現在の崖っぷちな状況に陥っているわけですが……。昔は高給取りのキャリアウーマンだったんですけどね。 どんな環境のもとでも、色々と問題のありそうな人たちの中でも、ヘレンは実に健全な精神で頑張っているので、応援したくなります。 しかし、ヘレンがアラフォーとは……。 アパートの大家さんや、住人が個性的で、魅力的なのは前作と変わらず。 南フロリダの明るい太陽のように、これからも明るくたくましく、崖っぷち人生を突き進んでいってほしいものです。 アメリカでは6作まで刊行されているようですが、日本では、第三弾『おかけになった犯行は』まで訳されています。

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