2009/08/20(木)18:45
虹色のヴァイオリン :赤川次郎
新しい高齢者用住宅の準備計画 “R・P”の中心人物として活気ある毎日を送る爽香。
しかし、兄・充夫の借金癖には悩まされ続けていた。
一方、河村の愛人・志乃の隣室に引っ越してきた “佐藤”という男は、一見善良そうだが!?
また、爽香の秘書・麻生が車で怪我させてしまった少女が 突然映画デビューして!?
事件に仕事に息つく間もない爽香が大活躍の大好評シリーズ 第17弾。
(「BOOK」データベースより)
杉原爽香シリーズ第17弾
年に1冊出され、主人公が1歳づつ年を重ねていく というユニークなシリーズのミステリです。
15歳だった爽香も、この作品では31歳になりました。
もちろん、読者も1年ずつ年をとっていくわけですから、第1作目のとき、15歳だった人は、最新作では35歳になっているはず。
そう考えると、これはすごいことですね。
赤川さんでなければ、毎年1冊出し続けることは難しいのではないでしょうか?他の作品も出しながら、ですからね。
杉原爽香には好感が持てるし、幸せになってほしいと思うのですが、そう簡単にハッピーにはして貰えません。
しっかり者の爽香は、いつの間にか、人の世話をやいたり、トラブルの後始末に追われてばかり。
彼女の家族もなかなか困った人たちで、出てくるたびに苦労の種を増やしているようにみえて、彼女に頼るのもいい加減にしてくれ、と言いたくなります。
もちろん悪いことばかりではありません。やりがいのある仕事もあるし、認めてくれる人もいるし、温かい家庭も築き、確実に成長しています。
私は、いつの間にか遅れてしまい、やっと17作目を読んだのですが、このあと
『枯葉色のノートブック』
『真珠色のコーヒーカップ』
『桜色のハーフコート』
『萌黄色のハンカチーフ』 21作目
と続くのです。
そろそろ最新作まで追いつきたいものです。
虹色のヴァイオリン