ミステリの部屋

2009/08/20(木)18:45

虹色のヴァイオリン :赤川次郎

日本ミステリ(あ行作家)(52)

新しい高齢者用住宅の準備計画 “R・P”の中心人物として活気ある毎日を送る爽香。 しかし、兄・充夫の借金癖には悩まされ続けていた。 一方、河村の愛人・志乃の隣室に引っ越してきた “佐藤”という男は、一見善良そうだが!? また、爽香の秘書・麻生が車で怪我させてしまった少女が 突然映画デビューして!? 事件に仕事に息つく間もない爽香が大活躍の大好評シリーズ 第17弾。 (「BOOK」データベースより) 杉原爽香シリーズ第17弾 年に1冊出され、主人公が1歳づつ年を重ねていく というユニークなシリーズのミステリです。 15歳だった爽香も、この作品では31歳になりました。 もちろん、読者も1年ずつ年をとっていくわけですから、第1作目のとき、15歳だった人は、最新作では35歳になっているはず。 そう考えると、これはすごいことですね。 赤川さんでなければ、毎年1冊出し続けることは難しいのではないでしょうか?他の作品も出しながら、ですからね。 杉原爽香には好感が持てるし、幸せになってほしいと思うのですが、そう簡単にハッピーにはして貰えません。 しっかり者の爽香は、いつの間にか、人の世話をやいたり、トラブルの後始末に追われてばかり。 彼女の家族もなかなか困った人たちで、出てくるたびに苦労の種を増やしているようにみえて、彼女に頼るのもいい加減にしてくれ、と言いたくなります。 もちろん悪いことばかりではありません。やりがいのある仕事もあるし、認めてくれる人もいるし、温かい家庭も築き、確実に成長しています。 私は、いつの間にか遅れてしまい、やっと17作目を読んだのですが、このあと 『枯葉色のノートブック』 『真珠色のコーヒーカップ』 『桜色のハーフコート』 『萌黄色のハンカチーフ』 21作目 と続くのです。 そろそろ最新作まで追いつきたいものです。  虹色のヴァイオリン

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