ミステリの部屋

2009/12/09(水)22:43

天使はモップを持って:近藤史恵

日本ミステリ(か行作家)(40)

深く刺さった、小さな棘のような悪意が、平和なオフィスに8つの事件をひきおこす。 社会人一年生の大介には さっぱり犯人の見当がつかないのだが― 「歩いたあとには、1ミクロンの塵も落ちていない」という掃除の天才、そして、とても掃除スタッフには見えないほど お洒落な女の子・キリコが 鋭い洞察力で真相をぴたりと当てる。 内容(「BOOK」データベースより) オフィスの清掃といえば、掃除のおばちゃんが頭に浮かびますが、もしも、とびっきりおしゃれな女の子が掃除をしていたら、驚きますよね。 新入社員の大介も、驚きました。 彼女の名前はキリコ。 ビルをピカピカに磨き上げる腕は一流ですが、探偵としても優秀です。 会社の中で起きたおかしな出来事を、鋭い洞察力で解き明かしていきます。 話の中にはトリッキーなものもあって、ちょっと驚きました。 人のささやかな悪意があきらかになるところでは、心が重くなりますが、キリコの仕事に対する姿勢や、切れ味のいい言動のおかげで、すがすがしい気分になりました。 まるで掃除がすんだばかりの気持ちのよう……。 続編もあるようです。 大掃除の前に読んだら、やる気が出そうです(笑) 天使はモップを持って   モップの精は深夜に現れる / モップの魔女は呪文を知ってる

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