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学校で教えて欲しかった、こんな英文法!

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2010年04月30日
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カテゴリ:時制
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Day 68:では、さっそく今回のサミト君スマイルの英語学習をえんぴつノート覗いてみましょう。


問題:次の英文は昨日の出来事を誰かに伝えているものです。どこか不自然な箇所はありますか?


I hear something outside. So I look out into the street through the window and see this strange man and he looks at me and waves …



昨日の出来事を伝える文なので、サミト君は動詞の時制が不自然だと考えました。動詞を見ると、すべて現在時制が用いられています。この点が不自然だと思えたようです。



さって、あなたの答はどうでしたか?


問題の英文は、ごく自然な文です。


え~ぇ、どうして現在形が過去の事柄を表わすの~、と疑問に思うかたも多いのではないでしょうか?
 

今回の問題は、よく文法書などで「歴史的現在」と呼ばれるものです。



では、この「歴史的現在」とは何でしょう? 


そして、本当に現在時制が過去の事柄を表わしているのでしょうか?


答は「ノー」です。現在時制は過去の事柄を表わしません。



この「歴史的現在」を説明する前に、英語の時制の本質的な部分を理解する必要があります。


まず、そこから始めましょう。


最初に確認しておきましょう、英語の時制は「時間」ではありません。


時間とは客観的・物理的な概念です。


う~ん、なにやら難しいな~しょんぼり


つまり「過去」「現在」「未来」という時間の位置づけは物理的に決まるのです。


う~ん、まだわかりませーん号泣


例えば、「昨日の午後3時」という時間の位置づけは物理的に今から「…時間前」の時刻のことですよね。


これは変わらない普遍的なものです。つまり、「昨日の午後3時」とか「明日の午後3時」のような時間の位置づけとは物理的に決まるもので、あなたの意識で決まるものではないのです。


う~ん、ちょっとわかったような…ぽっ



しかし、英語の時制はこの時間とは違い物理的な概念ではないのです。


英語の時制とは、発話時を基準とし、伝えたい事柄が時間の流れの中(時間軸上)のどこで起きるのか、発話時より前に起きたのか、発話時に起きているのか、それとも発話時より後に起きるのかを伝達するための文法上の仕組みです。


こんなイメージです ↓



前        (発話時)        後
         I              (時間軸)
 



そして時制の位置づけは、時間のような物理的に決まるものではなく、あくまでも話し手の意識によって決まるのです。


つまり、伝えたい事柄を時間の流れの中(時間軸上)で話し手がどこに位置づけるのかがポイントなのです。


したがって、時制では「昨日の3時」の事柄を話し手が意識の中で「昨日の3時」に位置づければ、過去時制を用いますが、


「昨日の3時」の事柄を「今」見つめていれば、現在時制を用いるのです。


英語学習者の人たちが考えている「過去」「現在」「未来」は時間のことだと思います。


くどいようですが、英語の時制は時間ではありません


あくまでも、伝えたい事柄を話し手が時間軸上のどこに位置づけるかがポイントです。つまり、話し手の意識の問題なのです。



では、今回の「歴史的現在」と呼ばれるものを時制の観点から考えてみましょう。


I hear something outside. So I look out into the street through the window and see this strange man and he looks at me and waves …
(外で物音がしたので、窓から通りを見ると、見知らぬ男がいました。その男は私の方を見て、手を振り…)


話し手はこの事柄が起きているのを意識の中で「過去」ではなく、「今」見つめているのです。


だから、現在時制なのです。


この現在時制は、物語やストーリーなどの過去の事柄をあたかも眼前の出来事のように伝える場合に使われます。



また、未来の事柄でも話し手が意識の中で時間軸上の「今」見つめていれば、現在時制(Day 48参照)を選択します。


Spring break starts next week.
(春休みは来週から始まります)[学校の規定]


これは個人の意思・予定ではなく、学校が作った計画・予定の一部として確定的に起こるものだから、話し手が意識の中で未来に起きることを「現在の事実」として「今」見つめているのです。


つまり話し手の意識の中では「現在」の時点ですでに決定しているという感じを持っているわけですね。


このように英語の時制は物理的な「過去」「現在」「未来」という時間ではありません。


あくまでも、話し手の意識の問題なのです。


時制を考えるときは、上のような時間軸を頭の中に構築し、常に、事柄がこの時間軸上のどこで起きているのかを意識することが重要です。


これが時制の英語脳作りのファーストステップです。


時制のイメージがつかめたら、後は「習うより慣れよ」、より多くの英文に触れ、この「わかる⇒面白い⇒もっとわかる⇒できる」という循環を作っていきましょうね。


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最終更新日  2018年07月18日 02時17分14秒
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