3匹目の猫、旅に出る

我が家の白薔薇。2009年に咲いたもの。

この花は、当時も咲いていました。


もう7年も前のことですが、

愚かな私は、人より多く（5月10日まで）休暇を取り

毎日、遊んでおりました。


当時一緒に暮らしていた、トラ猫の伽羅は13歳。

ずいぶん長い間、肝臓を患っていて

6.5キロの体重が、2.8キロにまでやせ細っていました。




当時は週に1度、獣医に連れて行っていたのですが

検査するたびに、悪いのは肝臓だけで

腎臓が悪くないのが不思議だと言われてました。


毎回同じこと…猫は腎臓が原因で死ぬことが多い…と言われ

ちっとも好転しないことを

もっと、疑問に思うべきでした。


1歳時点での避妊手術の不手際から

腕の良くない獣医とわかっていたのに。

良い人だから近所だからと、他の獣医を探しもしなかった…




長い休暇の最終日、高校の時の友人と

徹夜で遊んで、家に帰れば

伽羅の容体は悪化していました。


けれど、人より多く休んだ私は、連休明けには

どうしても出勤しなければなりません。

その朝、伽羅は病院で亡くなりました。

最期に私はそばにいてやることはできなかったのです。


診断は「老衰」でした。

そして、長い間、痛い思いをさせたと

獣医さんは伽羅に謝っていたそうです。


「誤診」だと思いましたが

そのような獣医に大切な家族を任せた私の過失でもあるのです。


それ以来、GWは憂鬱です。

その期間、自分は浮かれたり楽しんだりしては

イケナイ気がして、何か後ろめたいのです。


今年は晴天に恵まれたせいか、

一層、憂鬱な日々でした。

かつてはもっとも好きな時節でしたが。


穏やかで温かい日でした。

そのせいか、時間を経ても伽羅の小さな体は

冷たくならず、暖かいまま。

病気になってから、体は固くなっていましたから

死後硬直も実感できなくて…

ほんとは眠っているだけなのではと、何度も思いました。


暖かみを失わないそのことが

尚、悲しくて悲しくて。


この花は、今年咲いたもの。

我が家で最も長生きな植物、伽羅のことは覚えているかな。