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5月の連休明けから、家の周りをデッキブラシを使って水を流しながら除染しました。
おかげでなのか、それとも場所が良かったのか、うちの放射線量は、高くても、0.07μSv/h台で、食事と水さえ気をつければ、自然放射を除いて年1mSv以内にすることが出来そうです。 多分、これくらいの線量のところなら、除染はかなり有効な気がしています。 しかし… 所詮、除染はきれいにするということではなくて、右の物を左にするというだけの行為だと、この頃とくに思うことが多くなりました。 私の家が何とか住める状態になったせいで、汚水処理場には高い線量の汚泥が溜まることになります。 海の水だって汚しているかもしれません。 それでも、まだ、安全なレベルになるところは良いとして、除染をしても、とんでもないレベルのところは、本当に除染をして人が住み続けていいのでしょうか?? 先日NHKの番組で、二本松の民家を除染して、線量が半分に減ったと喜んでいられるのを見ました。 でも、その線量を見たら、私なら近づくこともためらわれます。 そして、除染をするためにはぎ取った土の量も半端ではありませんでした。 今その土は土嚢に入れて、休耕田に山積みされているとか。 たった1軒でこれでは、もし、その地域をきれいにしたいと思ったら、出た高い線量の土はどうすることになるのでしょうか。 子供たちの安全を考えれば、通学路も寄り道をしそうなところも皆除染しなくてはならず、それでも、うちのあたりの線量の10倍。 いったいどこまで除染すれば、普通の値になるのでしょうか。 本当にそんなところに住んでいいのか? 本当に除染していいのか?? 結局は、除染より移住の方が、安全でしかも、そのあとに出る大量の放射性廃棄物のことも考えなくていいのではないかと思います。 これで安心して孫と暮らせると言われていた、おばあさんの嬉しそうな顔を見ながら、どうして、もっと現実を見てほしいと切なくなりました。 除染をすべきなのは、0.02μSv/h以下のところで、それ以上のところは、国がきちんと本当のことを言って、穂とのつながりを維持したままの状態で移住させるべきだと思います。 除染だけではありません。 復興にしても、言葉はきれいだけれども、水産加工業や農業が復興したとして、そこの農水産物を食べたいと思う人がいるのかどうか… 先日、外国に住む知人に頼まれて送ったお菓子が放射能汚染の可能性があるとして、その国の税関から送り返されてきました。 私たちは、その外国では危険で国への持ち込みすら拒否されるような物を食べなくてはいけないのかと思うとショックでした。 暫定基準をクリアしたものなど、外国では高濃度汚染物質なのです。 そして、この国に住む私たちだって、出来れば西の物か、外国製のものを食べたいと、探し回って暮しています。 三陸産のわかめを食べるほどなら食べないで我慢するし、さんまだって怖くて手が出ません。 未検出という言葉の後ろに、検出限界値あるいは基準値500ベクレルや300ベクレルがあるのだとしたら、少なくとも子供には食べさせないほうがいいと思っています。 スーパーでは、国産の肉ではなくて、外国産の肉ばかりが売れています。 お米にしても、安全と言われている古米の買い占めが進んでいます。 そんな中、東北の復興と言って、どう考えても高い線量の地域でとれた物を食べたいと思えるのだろうか不思議だし、消費者としてはそれを作って売ろうとする人にも政府にも不信感が募ります。 稲わらを食べた牛がセシウムに汚染されるのに、同じ田んぼでとれたイネが大丈夫と言われて、納得できるものなのでしょうか。 国が保証してくれるから大丈夫という人もいますが、セシウム牛の時だって、国は大丈夫と保証してくれていたはず。 そして、食べたとしても、直ちに影響はないと言い、データがないから大丈夫と言います。 おそらく、それ以前に流通していたものはもっと汚染がひどかったはずなのに… 福島にがれきの仮置き場を作ると今の政府は行っていて、それはちょっとほっとしています。これで、とりあえず、がれきの拡散による汚染の拡散は防ぐことができるでしょう。 こういうことを言うと、福島の痛みをわかれと言われますが、皆が苦しめば、福島の人の痛みは薄まるのでしょうか。 苦しみは人と共有することは出来ません。 人が苦しんだからといって、自分の苦しみが軽くなるものではありません。 それよりも、福島の人がその苦しみから逃れてほしいと思わずにはいられません。 福島から出てくる勇気を、そして、その勇気に報いることのできる環境をと思わずにはいられません。 福島の人が福島を出てきて感じる悲しみや経済的なつらさを皆が共有し、新しい故郷を持つことが出来るように、心からお手伝いしたいと思っています。 除染くらいでどうにかなるような状況だと私には思えません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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