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Planetarium

小説2-3

リュウは、ハルの命令を無視し、今まさにモンスターとの死闘が繰り広げられている外・・・いや戦場へと向かった。
そして戦場へ出た・・・
そこの景色を見てリュウは愕然とした。
そこらじゅうに飛び散った血しぶき。たくさんの動かなくなった人間。
まだ動く人間もいた。しかしその数はわずかだった。
「あ、ああぁぁっぁ、あぁ・・・・・・・・・」
リュウにはもはや先ほど勇んで出てきた気迫は残っておらず、足はガクガクと震え、うまく喋ることもできない状態だった。
その状態のままで周りを見回すと、ハルはモンスターの目の前だった。剣を持ち戦ってはいるが、もう敵の攻撃を受け止めるだけで手一杯な状況だった。
それでもなんとか敵の隙を見極め、攻撃を繰り出した。しかしその一撃は運悪く、狙った顔面を外し、右腕を切っただけだった。
しかし敵の意表を突くのには充分だったらしく、敵は後ろによろめいた。
その隙に攻撃をすればいいのだが、ハルはすで疲れ切ってていて剣を振る力は残っていなかった。
回復魔法を使うためにモンスターが見つけにくそうな場所を探すために辺りを見回すと、足が震えているリュウを見つけた。
ハルは驚きやら怒りやらで叫んだ。
「あ、あんた!部屋にいろって言ったじゃない!!」
「で、でも・・・」
「もう!はやく部屋に戻って・・・」
「グギャアアアアアアア!!」
「!!」
ハルがその雄叫びに気付き振り向いた時には、もう敵の太く強靭な腕が振り下ろされたあとだった。敵はハルが振り向く前、背中を狙ったらしくハルが振り向いたため横腹を乱暴に殴った。
その衝撃でハルは吹き飛ばされた。ハルはモンスターと5メートル以上離れたリュウの近くまで飛ばされた。
「ハ、ハル!!」
リュウはハルの所へ駆け寄り、様子を見た。
殴られた衝撃で気を失ってはいるものの、幸い出血はないようだった。
リュウの後に続いてその場にいた5,6人の白魔導士が寄ってきて、ハルを抱えまだあまり壊れていない家へ運んだ。
そこにはリュウと、残った2,3人の白魔導士だけになった。
その白魔導士たちが後退した。
モンスターへの恐怖ではない。リュウにだった。
その中の1人が思った。
(背中を見ているだけでも分かる・・・この少年は怒っている・・・!)
その通りだった。
先ほどまでのモンスターやその戦場の景色に怯えた様子はなく、その代わりに気迫がリュウの体中から湧き出ていた。
「てめぇ・・・よくもハルを・・・・・!!」
そう言うと、足元に落ちていた、先ほどまでハルが装備していた剣を手にした。
そしてモンスターへ向かって走り出し、モンスターの前に躍り出た。
「殺す!!」
そう言いきると、リュウはモンスターに向けて剣を振り下ろした・・・

-----第3話 完-----



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