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パニック障害を乗り越える。さんぱち太の奮闘記~@写真~

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2024年02月25日
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カテゴリ:パニック障害

パニック障害の発作に
苦しみ怯える毎日。


それでも半年前に診断された
鬱症状からは
少しずつ少しずつ回復傾向。


人生で2度目の休職中。
主治医からも
家族からも
会社からも
仕事を続けるのは難しい
と言われ
無我夢中でやってきた仕事を
辞めることになった。


致し方ないことだ



理解しているつもりだった。




そして今日。
職場の片付けに行ってきた。
なるべく人に会わないようにと
夜遅くにこそこそと…
それこそ泥棒のように。


半年ぶりに入る職場は
消灯時間も過ぎ
真っ暗な廊下に
自動販売機の光と機械音
非常ベルの赤い灯りと
非常口を知らせる緑色の灯りで
遅すぎるクリスマスを
演出しているかのようだった。


デスクに向かい
私物を取り分け

必要だった書類を
シュレッダーにかけ

部下とやりとりした
メモに目を通し
懐かしい気持ちと一緒に
ゴミ箱へ。


ロッカーや下駄箱を
キレイにして…

ダンボールを抱えて
クリスマス気分の廊下を
ひたひたと足音だけ残して
出口へ向かう。


長居はできない

目を閉じれば
賑やかで慌ただしい昼間の空気を
思い出すように感じる。

…出口の前で
一度だけ振り返り
感謝の心で一礼して
職場を後にした。


車にダンボールを
積む頃には
雨がパラパラと落ちていた。


運転席に座りエンジンをかけ
会社を背に家路へ向かう。


車内には
ワイパーが動く
規則的な音だけが鳴り響いていた。




あぁ

これで最後かぁ


大好きだった祖母の
最期に寄り添おうと
地元に戻って就職した10年前。


田舎の街や人や仕事の
クオリティの低さに
落胆していたあの頃。


それでも
無我夢中で仕事に打ち込み
誰からも恨まれる程のスピードで
出世して
がむしゃらにやってきた。


たくさんの部下に囲まれ
仲間と呼べる人たちにも
巡り合うことができた。


きっと…
楽しかったんだなぁ


こんな形で去ることになって
申し訳ないなぁ


まだまだ道半ばだったのに
悔しいなぁ


色々な感情が心を駆け回る。



気付けば
車内にはワイパーの音と
これまた規則的に鳴るハザードの音。
カチカチと黄色に光るランプを
視界に感じながら
路肩に停まっている俺がいた。



「 俺、がんばってたんだなぁ 」



ハザードランプの音に負けそうなくらいの
小さな独り言が意識のない所で
口からこぼれ落ちた。



ハザードランプの光が滲む。



きっと
雨が視界を滲ませてるんだ。

意味のない強がりを
自分に言い聞かせながら
周りの音を消し去るくらいに


泣いていた。


これもまた人生。


生きることを
選択しつづけることは
当たり前のようで
難しいこと。

それでも
今を明日を生きていけるように…

自分のペースで心を育てよう。


今日の雨は
ずっとずっと
心に残るんだろうなぁ。



前ばかり見れる程
強くないけど
それでも
きっと来る明日を
一歩一歩。

のんびりのほほん
頑張りすぎないことをがんばろう。




           雨か涙か、
                  さんぱち





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最終更新日  2024年02月25日 01時21分25秒
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