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ラメな毎日

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06/4/21 【白鳥の湖】


2006年4月21日【白鳥の湖】パリ・オペラ座<ヌレエフ版>
(於: 東京文化会館)

オデット/オディール: アニエス・ルテステュ
ジークフリート: ニコラ・ル・リッシュ
家庭教師ヴォルスガング/ロットバルト: ウィルフリード・ロモリ


5階席でもなんの問題もなく楽しめました。ダンサー達が豆粒状態かと心配してたけど、思ったより舞台は近く感じられて、双眼鏡があればコワイものなし。遠近感は2階席かと思っちゃったくらい。意外と顔を上向きにあげるポーズが多いのか、表情もばっちり。これからはメリハリで席を取れば節約でお得だな。しっかしパリ・オペは高い。5階席でも11000円とは。

さて、久々の白鳥。

やっぱり何版でも白鳥は好きだな~。この雰囲気が好きなんだよな~。結局最後まで王子に恋しませんでしたけど。(^ ^;)
1月にルジのジークフリートで激しく心拍数が上がったのを思うと、もの足りない...。
だめだ、濃いぃぃパフォ-マンスに慣れされてしまって、キャラが薄く感じたのはきっと私のミネラルが足りなかったんでしょう。
ル・リッシュ・ファンの方でお読みいただいている方がいらしたら、タイプが違うということでこのあとの感想はスルーしてくださいませ。

ナゼもの足りなく感じるのか。多分表情が乏しいから、かな。感情の起伏があまりわからなかった。(注:双眼鏡で表情は見えてます)
白鳥にあまりのめりこんでないように見受けられてしまって。なんだか珍しいものを見た子供のように白鳥に触ってみるという感じなので、ただの好奇心に見えちゃうとことか。(触れるんじゃなくて、わー、なにこれ!って触ってみるイメージ)

ゴージャスな毛皮着てる人に気づかれないようにこっそり撫でてみたこと、ありませんか。実際はチュチュの先をつまもうとしてた。それが3回続いたので、心の中でバッテン・マークがついちゃった。

性急に惹かれていくはずなのに、どーもまだ好奇心に見える王子とでは、オデットと同じ気持ちでPdDを踊っているようには見えなかった。あくまで私の主観です。
最後にロットバルトに負けて倒れてるところを一度ならず二度までも足でまたがれて、(これは演出なのでル・リッシュに罪はないけど) あぁ、ジークフリート、情けなや...。
オディールにだまされて王妃に泣きついた演技は見事なマザコン振りでしたが。
技をキメるところでピタッときれいに気持ちのいい見せ場を作ってくれないのも消化不良だし、着地音が大きいのも今ひとつ乗り切れない要因かしらん。(気が削がれるというか)

着地音はコール・ドも結構うるさかった。音楽の隙間からどすん、どすんと聞こえてくるのはちょっと台無し。ドキュメンタリー「エトワール」でもそう感じたけど、床に向かって降りてて、足のクッションでは着地してないみたい。コール・ドの足音もバサバサバサ...ドドドドドド...なんですよねー。

初めて白鳥を見たのはレニグラで、コール・ドの足音がシャッシャッとそれも揃っていて(これがバレリーナの足音なんだわ)なんて思ってたので、普通に音を出されるとどうしても興ざめしてしまう。

足音では評価1のコール・ドですが、5階席から見るフォーメーションは楽しかった。やってるほうは大変でしょうけどね。これが単なるマスゲームにならないのは、白鳥を演技してるからこそ。羽をたたんで伏せたり、か細そうに佇んだり、王子の行く先を邪魔したり導いたり、と忙しく大活躍。

パ・ド・トロワの女性一人目立つと思ったら、ドロテ・ジルベールでした。去年のルジ・ガラにエスメラルダで出てましたね。
花嫁候補の左から3番目も良かったけど名前と顔が一致しない。配役表では、ジェスタン、レヴィ、J.マルテル、パグリエロ、フィルベール、ヴェルデュザンとなっています。

今回見て一番良かったのはルテステュ。
ダンサーとして好きなタイプです。容姿とか身体のラインとか目線の感じとか、ちょっとシェスタコワと通じるところがあったりして。瞳の奥で語ってる感じなんです。

2幕のアダージオ途中で 1月8日 のルジ&シェスタコワがフラッシュバックして30秒くらい脳裏に浮かびました。それに浸ってる自分に気づいて現実に戻ってきましたけど。やれやれ。

ル・リッシュとの温度差を感じながらも、ルテステュのオデットは一途に恋にかける白鳥の女王そのものでした。マイムで雄弁にジークフリートに語る様子もとても優美で素敵でした。

黒鳥の彼女は妖艶すぎず、誘いすぎず、目でジークフリートを捕らえていてわりと硬質なイメージ。だましてやろう満々の意気込みや王子を惑わす妖しい艶っぽさはあまりありませんでした。正攻法でこれもありかと。悪の正攻法って!?いや、きりっとしててこれも好きです。

4幕のオデットを見てて、正直ロットバルトとのほうが見栄えがすると感じました。王子とロットバルトが交互にオデットの手を取るので、別に違うことはしてないんだけど、ロットバルトが手をとった瞬間にそっちのほうがいいや、って思えてしまったの。ラ・リッシュごめんね。

--- 見終わって---
楽しかった。(こんなあっさりコメントでスマソ)
好みの舞台とは違ったけど、いろいろ見れて楽しかったです。

まぁ、ルジの舞台は特別ですから。見終わった後に放心状態とか、心臓どきどきしてるとか、そんなことには今回ならなかったです、はい。
ルジの場合は、急な引き潮に魂ごっそり持ってかれてしばらく戻ってこれないんですよね。いつまでも反芻してにやにや楽しんだり、脳内トリップして妄想に没頭したりとか、見終わった後もお楽しみが続くヴァーチャルゲームのようです。その価値にしてはチケット代のなんと良心的なこと!

そんなこと言って、土曜のパリ・オペ「白鳥」もチケット取っちゃった。やっぱり白鳥は好きなので。



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