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ラメな毎日

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06/4/27 【パキータ】

お初のパキータ全幕。

楽しみにしてた生デュポン、あんまり好みでないと思ってたルグリ。脇を固めるパケット君。とりあえず予習しようと購入してあったパリオペのDVD(ルテステュ&マルティネス)もまるで見ぬまま、えぇい、もうまっさらで臨もう、と気合いの入ってるか入ってないかわからない緊張感漂わぬ前日、不覚にもコンタクトを片方無くしてしまった。...あぁぁ、なんということ。

そんな状態で5階席。目が異常に疲れて、舞台に集中することに集中してた。
オレリーの表情を見るために視神経が切れるかと思った...。見るの諦めるか血管切れるか。激疲れでした。
とりあえずキャストを。

2006年4月27日【パキータ】パリ・オペラ座バレエ団
(於: 東京文化会館)

パキータ: オレリー・デュポン
リュシアン: マニュエル・ルグリ
イニゴ: カール・パケット
                   


オレリーはとっても素敵ですね~。なんといっても雰囲気がかわいらしい。踊りもさることながら演技部門も優秀。イニゴとのやり取りが楽しかった。

パケット@イニゴの演技、楽しませてもらったわ。
ロットバルトのときはそんなにオドロオドロした雰囲気でもなく、端正なロットバルトだったので薄味に感じていたけど(だってロモリが不気味ワールドだったし)、イニゴの方が味を出せるキャラだったのでは。

パキータにちょっかい出してはつっかかって、素直に仲良くなれずに二人とも「なによ!」「なんだよ!」「いやよ」 えーと、二人とも幼馴染になるんですかね。てことは、「待てよ、パキータ、ちょっとこっち来いよ!」「なによ、イニゴ偉そうに!ひっぱらないでよ!」「いいから来いって」「いや~よ」という会話が展開されてると想像。

(以下全て想像)

じゃれるのもまた楽し、とイニゴが思っていたらリュシアン登場。パキータの目が彼を向いているのにちと焦る。お、おい、やばいぞ。おれを見る目と違うぞ。
話の流れでパキータのロケットをくすねたら、きっとおれに「ちょっと!イニゴでしょ!返してよ!」と絡んでくるかと思ったのに、気づいたパキータの哀しそうな様子にリュシアンが慰める成り行きに。予定外の展開。「え?うそ。オレがわざわざ二人を接近させてどーするよ!?」軽くショックなイニゴ。そのボー然顔ナイスッ。
一度差し伸べたイニゴの手をパキータが無視してましたけど、そのときのパケットの顔も「え~、完璧スルーかよ」と物語っており、しばし手を出したまま固まってました。いいよ~パケット君。

ルグリが楽しそうに笑顔で踊るのが意外でした。モチロン役柄的につまんなそうじゃまずいんだけれども、固さの無い笑顔というか、柔らかい笑顔というか、天然ぽい雰囲気でした。もうちょっと表情のないタイプかと思ってたので、そこが意外。
印象としては、ソツの無いきれいめの踊りで正統派。私の好きなアクはありませんでしたね~。
(アク=圧倒的な個性ともいう。大好きなナスもアク取りしないで食します。なんのこっちゃ)

ルグリはこの公演のあと急遽帰国されて30日は降板されたそうなので、この日見れて運が良かったです。もともと30日希望だったけど売り切れだったんだよね。ルグリはファンが多いし見られない人はさぞや残念がっているでしょう。

衣装のあのきらきらは本物のダイヤ?5階席でも明らかに違うその輝き。衣装重くないのかしら~~。パリオペは本物を使うと聞いたことがあるので、一体いくら~~~?

コール・ドの足音は白鳥より桁違いに静かめだった。今回の公演はパキータに重きを置いたのかしら。白鳥のほうが静けさをも演出たる演目なのだから、もうちょっとどうにかしてほしかったけど。舞台美術もパキータに力を入れてるせいか、白鳥はあまりにも手抜きだったように思う。ずっと宮殿の壁と柱くらいであとはスクリーンと照明で場面を変えてるくらい。

2幕でガラや映像で見たことのあるグラン・パになると、おぉ、これか~と、なんかわくわく。オレリーのパキータはオリガ・チェンチコーワ(重量級)とは比べ物にならないものでした。当たり前か。ここのコール・ドは手の角度とか顔の向きとか細かいとこはあまりそろえるつもりないみたいなので、とりあえず美しい色彩の衣装に注目。凝った衣装はどれも素敵でした。

初のパリオペ祭りも終わって(私的に)、今回たまたま見た3公演は無事キャストの変更もなく良かったのですが、今回のパリ・オペは公演前からケガによる降板劇がつづいたのでダンサーのメンテはちゃんとしてるのかな、って思っちゃいました。ルグリはケガじゃないけど、看板ダンサーがこんなに入れ替わる公演って普通の状態じゃないと思う。
ダンサーあってのバレエだし、高いお金払ってお目当てのダンサーが降板しちゃったら目も当てられない。

代役やるほうだって準備不足だし、まわりのダンサーだって動揺する。そんな空気が伝染して踊りきるダンサー達は立派だと思うけど、本来みせたかったバレエとは違うはず。公演に向けてパートナーシップを深めていた相手だって、即興に近いものを観客の前でみせなきゃならない。この重責はダンサー達にどうしたってのしかかるもので、公演の責任者はこんなときただ祈るしかできない。でも責任者だからこそ、もっとリスクを少なくするように普段の公演のあり方とかダンサーを大事にする方法を考えなくちゃいけないんじゃないかな。
ダンサーは身体が資本なんだから、誰か代わりをあてがえばいいってものじゃない。パリオペの方針だと思うけど過酷すぎるんじゃないでしょうか。余計なお世話でしょうけど。

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デュポンはチャーミングでコメディのセンスがあるので、とっても魅力的。
本人も意外だったとインタビューで語ってました。コメディーのセンスって努力して作るのは難しいから隠れた天性の才能だったのね、きっと。


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