ぜぃぜぃ。長い。長すぎる。
日ごろの疲れと寝不足とお昼軽めにした祟りで途中からくらくら...。
楽しんだのには間違いないけど、この激疲れぶりったら。4時間以上はつらすぎる。
とりあえず感想メモ。(↓の時間は予定の時間。実際は開始が20分遅れました(T T)
■第1部■ 18:00-18:50
「ラ・ファヴォリータ」
振付:ペタル・ミラー=アッシュモール
音楽:ガエターノ・ドニゼッティ
◇ルシンダ・ダン(オーストラリア・バレエ団)
◇マシュー・ローレンス(オーストラリア・バレエ団)
久々に観たバレエの舞台であるせいか、うれし泣き?疲れてたのでバレエに癒された感じがしてなんだかほっとしたので採点は○。(なんじゃそりゃ) 写真で見る小麦色のルシンダはいかにもオーストラリア娘!(元気溌剌!)なんだけど今はオーストラリアは冬ってことで日焼けはしてませんでしたね。一番手を飾るには楽しく踊る演目は合ってるのではないでしょうか。
「7月3日 新しい日、新しい人生」 -世界初演-
振付:ジェレミー・ベランガール
音楽:エイフェックス・ツイン
◇ニコラ・ル・リッシュ(パリ・オペラ座バレエ団)
7月3日というのはニコラの子供の誕生日みたいですね。
にしても、よくわからん内容だった。振付に難あり?何かを表してるのだとは思うけどいまひとつどうしたいのかが分からなくて。ずっともがいて混沌として何かを求めてずっと進み続ける、みたいな?新しい何かを表現するなら新しい生命の誕生を賛美するような場面があってもよかったのでは、ベランガールさーん。♪Happy Birthday to youの歌じゃなくってね。
踊り終わったニコラは嬉しそうにニコニコしてましたけどねー。
「白雪姫」
振付:リカルド・クエ
音楽:エミリオ・アラゴン
◇タマラ・ロホ(英国ロイヤル・バレエ団)
◇イナキ・ウルレザーガ(オランダ国立バレエ団)
ロホが笑うと何故かミヤコ蝶々さんを思い出すという構図が頭の中で形成されてしまい(注:その世代の者じゃありません)困りもの。ロホはどっちかというと表情が無さげ(パンフの写真なんか特に…コワーイ)なのが気になってましたが、今回そうでもなかったような。(蝶々さんと混同してる?) 回転が凄かったような、うーむ、記憶が曖昧。
「椿姫」より第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:フレデリック・ショパン
◇ジョエル・ブーローニュ(ハンブルク・バレエ)
◇アレクサンドル・リアブコ(ハンブルク・バレエ)
おぉ、いいですね~。大人の情感を込めたドラマチックなバレエでした。
ブーローニュが前のめりに倒れそうになるのをリアブコのサポートがさっと入るのは演出でしょうか。
■第2部■ 19:00-20:00
「ロミオとジュリエット」より”バルコニーのパ・ド・ドゥ”
振付:ジョン・クランコ
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
◇ポリーナ・セミオノワ(ベルリン国立バレエ団)
◇フリーデマン・フォーゲル(シュツッットガルト・バレエ団)
待ってました、セミオノワ!背が高くて小顔のうえに胸もあるという理想体型なのね。羨ましいぞ。
フォーゲルはなんて無邪気にかわいいんだ~。写真で見る知的で無口なモデル風なイメージはどこへ?若くてかわいい者同士、家の対立など眼中になく、夜中に楽しくおデート。
深夜こっそり来るわりには、赤い派手なマントなのね。ジュリエットの衣装の赤いリボンとコーディネートしてるのかな?バルコニーがちゃちすぎて、両家の越えられない壁とか二人を阻む障害のようには見えません。
「エスメラルダ」
振付:マリウス・プティパ
音楽:チェーザレ・プーニ
◇レティシア・オリヴェイラ(ヒューストンバレエ団)
◇ズデネク・コンヴァリーナ(ナショナル・バレエ・オブ・カナダ)
んーーと、覚えてると思ったんだけど、覚えてない。
「オネーギン」より第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・クランコ
音楽:チャイコフスキー 編曲;シュトルツェ
◇アリーナ・コジョカル(英国ロイヤル・バレエ団)
◇フィリップ・バランキエヴィッチ(シュツットガルト・バレエ団)
コジョカルがぶるんぶるん振り回されるのがダイナミックで爽快。振り回されながらきちんと軌道を描く体勢を保つのは筋力がなければできないよな~。小柄なコジョカルが小柄に見えませんでした。あっぱれ!
「ジュエルズ」より”ダイアモンド”
振付:ジョージ・バランシン
音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
◇アニエス・ルテステュ
◇ジョゼ・マルティネス
ルテステュはさすがなのよ。マルティネスもノーブルで綺麗なのよ。ルテステュは好きなのよ。
で~も~、”ダイアモンド”は眠い。ジュエルズのDVD見たときも眠かった。
バランシンが故郷サンクトペテルブルクへのオマージュを込めて振付けたそうですが、どうしてもポイントがないというか、その~、メリハリがないというか、え~、ダイモンドと名を打つからには、何か衣装以外にきらめいたものがほしかったなりよ。古典じゃなくても良かったんじゃ…。
ヴィシもなんでこれを踊りたがるんだろ。
「白鳥の湖」より”黒鳥のパ・ド・ドゥ”
振付:マリウス・プティパ
音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
◇イリーナ・ドヴォロヴェンコ(アメリカン・バレエ・シアター)
◇ホセ・カレーニョ(アメリカン・バレエ・シアター)
ドヴォロヴェンコ、って名前長いな~。写真だと化粧品のモデルやってそうなお顔ですね。なかなか良かったです。白鳥も黒鳥も有名なPdDはほんとにこれ振りつけた人天才!と思いますわ。何度見ても良いものは良い。ドヴォロヴェンコ(長いって)のオディールは王子を誘うような目と観客のアピールがGoodでした。カレーニョは顔が濃いからって濃ゆい王子ではないのね。わりと淡白、いえノーブル?で演技過剰に走ることもなく、どっちかというとさらっと系ゆえ、ほとんど見てませんでした。すみませぬ~。
■第3部■ 20:15-21:15
「扉は必ず...」
振付:イリ・キリアン
音楽:ダーク・ハウブリッヒ
◇オレリー・デュポン(パリ・オペラ座バレエ団)
◇マニュエル・ルグリ(パリ・オペラ座バレエ団)
デュポンのきれいな脚が隠れる裾の長い衣装なのだけが不満だけど(^^;)、デュポンはやっぱりいいですね~。過去と未来の時間軸の境が扉なのかな?と思ったり、開けられない扉かと思ったら、開けて そして時間はそのまま流れて 未来が過去になり、二人は逃げ出そうとするのか、相手を出し抜こうとするのか、色々に考えられて、面白い。シリアスかと思ったらコメデイもあり、過度にアピールしないわずかな動きで苦笑を誘う、2人の動きがうまい。
デュポンの表情が好きなんだけど、ルグリもとてもいい味を出すダンサーなんだと思いました。
(今頃わかったって?なんせルグリはこれで2回目なので許されよ)
次はこの二人で「椿姫」第2幕。楽しみだ~。
「眠れる森の美女」
振付:マリウス・プティパ
音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
◇マイヤ・マッカテリ(コロラド・バレエ団)
◇デヴィッド・マッカテリ(英国ロイヤル・バレエ団)
マイヤの目化粧が熱い。感情を込めると眉が困ったちゃんになる癖があるらしく、笑ってるけどなにかお困りの様子。ちょい宝塚の大げさめの演技に近いかな。そこまでまつげを濃くしなくても素顔で十分いけそうなきれいな顔立ちなので、今度ちょっと薄くしては。
見せ場の振付を変えてあって、3回披露したあの振りは得意技なんですかね。2回で良かったかも。
「コンティニュウム」
振付:クリストファー・ウィールドン
音楽:ジェルジ・リゲティ
◇ルシンダ・ダン(オーストラリア・バレエ団)
◇マシュー・ローレンス(オーストラリア・バレエ団)
ルシンダが結構良かった気がするけど、記憶が飛んでる。
「ライモンダ」
振付:マリウス・プティパ/ユーリー・グリゴローヴィッチ
音楽:アレクサンドル・グラズノフ
◇ガリーナ・ステパネンコ(ボリショイ・バレエ団)
◇アンドレイ・メルクーリエフ(ボリショイ・バレエ団)
ステパネンコ姐さん!初めて見ても「姐さん!」と平伏したくなるさすがの貫禄です。
姐さん、背中がきれいすぎる。強靭な脚がどんなポーズも「いよっ、さすが!」のお声かけをしたくなる。(ついでに ”ぽんっ” と合いの手の和太鼓をたたきたくなる)
こうでなくっちゃね、世界のバレエ・ダンサーというからには。ありがたいものを拝みました。
ふぅ~、満足満足。
(あっ、メルクーリエフのこと忘れてた。ノーブルでよかったよね。姐さんの押し出しに負けてたけど)
「春の声」
振付:フレデリック・アシュトン
音楽:ヨハン・シュトラウス
◇アリーナ・コジョカル(英国ロイヤル・バレエ団)
◇ヨハン・コボー(英国ロイヤル・バレエ団)
コジョカル、かわいすぎですがな。子供っぽいと思っていたら、こんなに踊れるダンサーだったとは。全幕でルグリと組むのも分かる気がする。いろいろ観るたびに注目したいダンサーが増えてどんどん財政難に陥っていく...。12月に新国でシンデレラか...。観なきゃだわ。
■第4部■ 21:25-22:20
「カルメン」
脚本:ローラン・プティ
音楽:ジョルジュ・ビゼー
◇アレッサンドラ・フェリ(アメリカン・バレエ・シアター/ミラノ・スカラ座バレエ)
◇ロバート・テューズリー
わ~い。フェリの登場~!なんか独特の雰囲気があってフェリは好きだな。
あの艶のある目線、見習いたひ。
人目をひく魅力を出し惜しみせず、いやらしくなく、堂々としてかっこいいところがいいっす。
「TWO」
脚本:ラッセル・マリファント
音楽:アンディ・カウトン
◇シルヴィ・ギエム
シルヴィ・ギエムの肉体(背中)を見せつける作品なのか、表現者を極めるギエムの今の絶頂なのか、それとも...?なんだろう、実はよくわかりませんでした。素晴らしい、と絶賛のブラヴォーが叫ばれる中、気合の入らない拍手をしてしまった。
こういう作品に自分の感性が向いてないのかもしれない。
結局、TWOってどういう意味?
「ベジャールさんとの出会い」 -世界初演-
脚本:モーリス・ベジャール
音楽:グルック/ショパン/アルゼンチン・タンゴ/アンリ
◇ジル・ロマン(モーリス・ベジャール・バレエ団)
これも理解できず。解説を読んでますますわからず...。
うすうす感じてはいるけど、ベジャールって苦手かも。
「マノン」より ”沼地のパ・ド・ドゥ”
脚本:ケネス・マクミラン
音楽:ジュール・マスネ
◇ディアナ・ヴィシニョーワ(マリインスキー・バレエ団)
◇ウラジーミル・マラーホフ(ベルリン国立バレエ団)
ヴィシは死にそうでもインパクトありすぎ~。そこが売りか。よろよろなのに自力で立つ不屈のマノン。こんなに振り回してくれちゃ、死んじゃいますって>マクミランさん。
マラーホフがすでに役に入り込みすぎてて放心状態でマノンを見てないようなのに、「ちゃんと」振り回してました、ってあたりまえか。
踊り終わったヴィシの目がでか過ぎてびっくり。そうか、マノンは死にそうだったから伏せ目にしてたもんね。この目の存在感でBプロも眠けを吹っ飛ばす異色のダイアモンドを披露してくれるかしらん。
「ドン・キホーテ」
脚本:マリウス・プティパ
音楽:レオン・ミンクス
◇ヴィエングセイ・ヴァルデス(キューバ国立バレエ団)
◇ロメル・フロメタ(キューバ国立バレエ団)
おぉ、いかにも足腰強そうな南米系ペア。予想通り超技巧を楽しそうに、どうよ?どうよ?とキメまくる。ドン・キがトリだとやっぱり盛り上がるね~!
こういうの見せられちゃうと、日本人もパワーとバネがもっとほしい!けど食文化と体質からいってきっと無理なんだろうな。
ぐったりな4時間20分だけど、こうして振り返るとやっぱり楽しかった。