2006/01/22(日)10:59
カラー映像記録・よみがえる昭和初期の日本
日曜日の朝からテレビに見入ってた。
NHK-BSハイビジョン特集
「カラー映像記録・よみがえる昭和初期の日本」
モボ・モガ時代から焼け跡の復興まで映像で見る激動の記録
以前地上波で放送されたものです。前後編一挙放送でした。
昭和初期に撮影されたカラーフィルムを修正したもの。
当時の生活などをうかがい知ることができます。
着物が好きな私。
色鮮やかな着物を見ることができて楽しそうだ、
と気楽に見ていたけど、放送が進むうちにいろいろと考えさせられた。
戦争。
その過程を、
モノクロより多くの情報をもたらすカラー映像で見て思ったこと。
なんで他の国の領土を欲しがるのだろう。
国力を諸外国に誇示する手段として戦争以外はありえないのか。
ほんのひと握りの人のエゴから始まる戦争で、
ほんの小さな、極めて常識的な幸せを感じて日々生活している、
戦争とは直接関係ない多数の人々が、
無差別攻撃によって大きく人生を変えられてしまう不情理。
人間って愚かだなと思う。
昨日見ていた絶叫マシンを紹介した番組で、
通常では感じることができない重力などを経験するとき、
アドレナリンが多く分泌されるといっていた。
戦争状態というのはアドレナリン分泌が常時行われているのだろう。
だから行き着くところまで凄惨なことが行われてしまうのかもしれない。
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着物が見たくて見始めたのでそっちの話も。
昔の着物はあでやかな色柄がとても目を惹いた。
桜並木のもとを流れる川を下っている場面を見たとき、
自然の中に置くとちっとも派手じゃないし、調和しているように見えた。
街中でも男性はダークな色目のものを着ているし、
建物や看板も現代ほどうっとうしくないから、
きれいな着物が女性の美しさをよりよく見せていたようにも感じる。
今回のカラーフィルムは当時ものすごく高価だったことから、
映っている人達も裕福な人が多いんじゃないかという前提で。
子供を連れているお母さまのお袖の長さが長いんですよ。
よそゆきの着物なのかな。
でもその長さがとてもかわいいと思います。
今では考えられないくらい裄が短い人もいた。
あの空気の中だからできることで今やったら...、
とても外は歩けませんね。
結婚式の様子を撮ったものでは、
留袖を着たお年を召した方々が最前列の椅子に座っているんだけど、
裾柄がよぉーく見えるように座っているように見えた。
今は足を真っ直ぐにおろすけど、足を前に投げ出すように座っている。
ここ一番の慶事に着る着物ですもんね。
きれいに撮ってもらいたいのはいつの時代も同じ。
戦争が終わって、まだ闇市があるようなころの映像。
配給の行列を映しているところで、
きれいな着物や羽織を着ている女性がチラホラ。
焼け野原となった東京らしいんだけど、
着物なども疎開したのか、どちらにしてもとても裕福な感じなのに、
配給をもらおうとしているアンバランスさ。
でもまわりの人達はその女性を普通の目で見ているようで、
物資はなくとも心は豊かだったのだなと感じました。