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2006年04月04日
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カテゴリ:白夜行
ようやく、ようやく最終回が見れました。いろんな雑音から完全に自由ではなかったですが、
レビュー書きました。特に我が母、録画できていなかったと嘆く娘に帰国早々わざわざ「最終回、あんまりよくなかった」のコメントどうもありがとう。軽い殺意が…(笑)。

さて最終回。破滅に向かうしかないのを分かっていながら、
すれ違う雪穂と亮司、雪穂と笹垣、いろんな人の思いが切なかった。
歩道橋のシーンでは涙が止まりませんでした。
そして本当はこんな感想持っちゃいけないのかもしれないけど…。


歩道橋から迷いも躊躇もなく、スッと音もなく飛び降り、消えていった亮司。
「あなたは見ていてくれますよね、こんな風に生き、そして死んでいく俺を」とでもいうように
笹垣の方を一瞬見て消えていくあなたを見たとき、


この世で一番美しいものを見たと思いました。


それは一つの曇りもない純粋さで雪穂を思う姿というよりも、
全ての罪を背負いながら逝くことで、ようやく救われようとしている
穢れない魂の姿そのものだったような気がします。


santa.JPG


ひげ面で、なんだかいっそうずんぐりしていた亮司。
血にまみれ、地を這うあなたの姿を醜いという人もいるでしょう。
けれどあなたの最期は本当に、本当に清らかで、安らかで、美しかった。



<今日のMVP>
今回は歩道橋のシーンの亮司と笹垣につきる。
あそこが最終回のクライマックスだったし、その意味ではドラマ白夜行も
雪穂と亮司の14年というよりも、亮司と笹垣の14年という感じすらした。


「亮司」といいながら両手を広げる武田さんは、父親であり母親であり、
罪を犯した人には寄り添う厳しさと愛情を感じました。ただ鼻水は(笑)。
年取るとしまりが悪くなって(by礼子)。



santa2.jpg


武田さんのセリフに反応し、表情だけで、笹垣の思いを受け取っていく山田君。
はらはらと涙をこぼす亮司。その顔は、たちつくす姿はやはり第1話の子どものころの亮司そのまま。
子どもの魂のまま。
この姿を見ていたら声を上げて泣きました(一緒に見ていただんなどんびきー!)。

もっと早くどうにかなっていれば、あなたはこんなにぼろぼろにならずにすんだのに。やるせなくて、愛しくて。


山田君、あなたは本当に綺麗に泣きますね。

そしてその微笑をたたえながらの死に様はドラマ史上に残る名シーンでした。



細かいつっこみどころや怒りはあるにはあるのですが、それはこの際置いて以下レビューです。


<亮と笹垣の14年>
亮は青酸ガスでやられてしまって、笹垣を殺せなかった。
「便所に入るな」の凄みにノックアウト。あくまで、自分の手で…。

なぜ自分で仕掛けて、自分でガスを吸って行ってしまったのか解せない笹垣。
が、典子に会って亮司の真意を理解する。

二人に生まれた、犯罪者とそれを追うものという以上の関係

約1年後、典子から亮司が「自分の遺伝子なんか残さない方がいい」そういっていたということを聞き、本当の後悔をしていたことを知る笹垣。

机の上には、古賀ファミリーの写真、弥生子の写真、そして典子と子どもの写真。

殺しにくる亮司に見せるため…。
そしてもはや家族のような結びつきでつながれた関係になった亮司とその家族を見守るため。


<手をつなぐ夢を見る>
原作とは違い、結末を明らかにして始まったドラマ白夜行はいわゆるミステリーではなかった。けれど私にとっては雪穂の亮司への気持ちは一番のミステリー。

雪穂は亮司をただ利用しているのか、愛しているのか。

10話で「愛し方がわからない」というセリフがでてきて、ようやくそうだよな、雪穂の気持ちそんなわかりやすくないと納得。だって本人すら分かってないんだから。

それでもここに来て、ようやく亮のために必死な雪穂を見ることができて嬉しかった。

亮司は田舎帰りたいといった。

だから…
死んでいるか生きているか分からないあなたのために。

二人が手をつないで歩けたこの町にR&Yを掲げよう。
ここ(私)があなたの帰る場所なのだから。
そして太陽として輝こう。

手をつなぐのはあなた。あなたをダクトから私の手で、光の中へ。

ダクトの向こう側、亮を出そうと必死の形相のチビ雪穂を見ていたら、
泣けて泣けて。どうにもとまりませんでした。

間違っていたけど、雪穂なりに精一杯亮司を愛していたんだよね。


<篠塚には救えない>
初恋のまま、魂を守りあっている亮司と雪穂。
犯罪でなければ美しい絆

真実にたどり着き、雪穂に自首を勧める篠塚。

けれど篠塚じゃ雪穂は救えない。救うことができたとすればそれは亮司だけ。
雪穂に生きる道を与えたのが亮司だけだったように、違う道を示すことができたのも亮司だけ。


けれど亮司はずっと昔にそれをあきらめてしまった。
自分の親が雪穂にしたこと、雪穂が自分のためにしてくれたこと、
そのために苦しんできたこと、自分の罪の重さの前に雪穂に尽くすことを決めてしまった。


「裁かれたかった」そうかもしれない。
後悔しかなかった。そうかもしれない。


でも同じくらい雪穂が幸せになるところ見たかったんだよね、亮司。


だから亮司は一人で自首しなかった。雪穂の罪に寄り添い、
自殺することもなく自分を殺しながら生きてきた。

間違っていたけど、亮司なりに精一杯雪穂を愛していたんだよね。


<死刑台まで歩いていこう>

明るい道に連れ出そうとして雪穂を暗い部屋に閉じ込めていた亮司。
勝手な夢を押し付け続けて、亮司にダクトを這い回らせていた雪穂。


けれど雪穂はようやく亮司の遺言を読み、二人で自首しようと、
本当の意味で「人生を返してあげよう」と思う。

雪穂は亮司のために幸せになりたい気持ちもあったけど、自分が幸せになりたい気持ちが
元々強かった。貧乏で売春まで強いられた生活。そこから抜け出し、出世したい。
だから自首することができなかった。

だからこそ亮司を自分の夢に引き釣りこむことで、亮司=雪穂を成り立たせようとしてきた。

けれど、亮司が今まさに遺言を残して自分の前から消えようとしていることで、
ようやく亮司>雪穂になることができた。
亮司のすべてを受け入れた愛、亮司をがんばらせるのではなく、弱いまま受け入れてあげる愛。


だけど亮は雪穂の新しい愛の想いを知らない。


最期まですれ違っていく二人。


<まぶしすぎた救いの光>

二人が罪を重ねてきたのは、あくまでも二人の間違った選択の積み重ね。
笹垣のせいではない。けれどそれを「すまんかったのう、あの時捕まえてやれなくて」とわびる笹垣。

そこに亮司は父からも受け取れなかった、母からも受け取れなかった無償の愛の姿を見たんじゃないだろうか。


雪穂を犯しながら言い訳して死んでいった父。
母を襲いながら、言い訳して死んでいった松浦。
今死の淵にあってわびる笹垣。



刺され、死にそうになりながらも自分を追ってきたのは、罪を断罪するためではなく自分を赦し、救うため。

手を広げ、はじめて「亮司」と名前を呼ぶ笹垣。

もういい、もう終わりにしろ、楽になれ。俺がお前を見ててやる。そんな強い愛情が笹垣の全身から発せられていた。


「お返し…。」

そこまで思ってくれた笹垣の命を奪う代わりに、自分もその血にまみれて死んでいこう。

そして雪穂には明るい道を…。

「行って…」「なぁ、雪穂…。」


<絶望の淵で>

ひとかけらの真実も嘘にして、亮司の想いに応える雪穂。
もはや雪穂は自分の想いではなく、亮司の想いで生きていかなくてはいけない。


亮司が雪穂のために自分の想いを胸にしまって生きたように、今度は雪穂が。
自首することもできず、自殺することもできず、幸せになることもできず、亮司を失った後悔にさいなまれ魂を蝕まれ続ける時間を生きる。

「悪いから…。」

それは雪穂の罰。亮司が願った道を拒み続けて、死に追いやったことへの罰。

「悪いから…。」

亮司も雪穂にそう思い、罪を重ねてきたのかもしれません。

笹垣も、篠塚も、真文、そして亮司さえも救えない。

亮司を生きる雪穂。 雪穂の長い白夜の始まり。



<グロテスクなのは…。>

花の根っこはグロテスクなもんや。笹垣はそういったけれど、一番グロテスクなのは私たちの無神経さと好奇心。
若い刑事が雪穂を見て言った「ほんとにあの女が売春したり、人殺したり…。」

雪穂は売春させられてたんです!親に!自分で売春してたんじゃないです。

11歳で誰が好き好んで。もうこのシーンで、腹が立って腹が立って、怒鳴ってました。

なんて無神経で、土足で人の触れられたくない場所を踏みにじるのか!
捜査だから仕方ないのかもしれないけど、篠塚にも、典子にも、真文にも
しられてしまったうえに、捜査員たちにまで何て…。

だけど、こうした無神経さ、セカンドレイプが現実世界のグロテスクさである以上、雪穂のことがもし子どものときに明らかになっていたら、
親に売春させられていた子ども、11歳の売春などと書きたてられていたかもしれない。

そう考えると短いシーンとセリフだけれど、未来のために自首を選択しなかったあの日の雪穂の気持ちも少し分かってしまうのです。


<狂った純愛の形>

ドラマ白夜行のコピーは「あなたはこんな純愛を知っていますか」でした。

ドラマを見終わって私の答えはこんな残酷で、醜くて、そして美しい愛を知らなかったです。二人はどこまでいっても間違っていた。だけど周囲の人間に簡単に同情されたり、理解されるのも拒み、純粋に二人だけで、二人の魂を守り抜こうとしていた、
子どものままの痛々しさがひりひりと胸に突き刺さるのです。



長くなりましたが、私的には満足な最終回となりました。細かい点についてはいろいろ不満もあるんですが(また後でまとめます)、ぶれることなく二人の間違った愛の形と罪と罰を描いてくれたスタッフとキャストに最大限の賛辞を贈りたいと思います。素晴らしいドラマ、ありがとう!!





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最終更新日  2006年04月04日 23時32分33秒
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