映画「電車男」感想
ビジュアルの垣根ではなく、心の垣根を越える。映画電車男、明日9月16日(土)地上波初登場です。キター:*:・。,☆゚'・:*:・。,ヽ(・∀・)人(・∀・)ノ ,。・:*:・゚'☆,。・:*白夜行での繊細な演技にノックアウトされ、それまで眼中になかった、「山田孝之」という俳優の演技を堪能したいと思ったときに、真っ先に手が出たのが「電車男」。笑って、泣いて、切なくて、ジーンとして、応援して幸せになれる映画。あまり日本の映画でこういうのを見たことがないというのが最初の感想でした。そして肝心の山田君の演技ですが、この映画の山田君は、そりゃもうキモイ(笑)。よく電車男は最初の10分くらいがキモイだけで、すぐ格好よくなりすぎとかいう感想があるけれど、私の正直な感想は、外見がいくらかっこよくなっても、小心者で、自分に自信がないオタク青年のままの感じが絶妙だった。外見の変化ばかりにとらわれず、こういう繊細な演技の妙を感じ取れるか否かで映画の評価は大きく変わります。最後の告白シーン。一歩踏み出せた電車君を見るとき、気持ち悪い電車君はそのままの姿でかっこいい電車君になる。この映画版電車男は山田孝之でなければならなかったとおもう。かっこよすぎても、かっこ悪すぎてもその微妙な感じは伝わらないし、リアルと虚構のぎりぎりの線を保たせていたのも、すべて彼の演技ゆえ。そしてそれをうける中谷美紀の演技も母性的で嫌味がなく本当にすばらしかった。ともすると過剰な山田君の演技をしっかりと受ける。この人の素晴らしいリードがあって、責めの演技を見せる山田君を堪能できました。はじめてこの映画で中谷美紀ってうまいんだと思いました。ドラマ版電車男は電車男というよりは、陣釜さんを筆頭にしたキャラ祭りで面白い。でも本筋はよくある美女と野獣的モチーフになってしまっていて…。自分はラブストーリーに+αしたメッセージ性の強い、情緒溢れる映画版の方が断然オススメです。周りを固める、大杉連、佐々木蔵之介、岡田義徳、国仲涼子、木村多江、瑛太の名演もあり、大ヒット納得の、見おわって爽やかに鬱になれる(笑)おすすめの映画です。