二股らぢうむ温泉 ★★★★★
携帯も通じない静かな山の中…薬効の高さは折り紙付き、全国から湯治客が押し寄せます。二股ラジウム温泉は、明治時代より湯治場として開湯。戦前は帝国陸軍の保養施設としても使われていたそうです。*********************************************************************【2000年以前の二股ラジウム温泉】 旅行業を目指していた学生時代…国内旅行地理の授業で先生が熱く語った二股ラジウム温泉…とっても印象的で…,当時の趣のままの温泉を訪ねられなかったこと、いまだ心残りです。昔の二股ラジウム温泉は…(by先生談)メインの内風呂は、巨大な石灰華の岩盤(長さ400mx幅200mx高さ25m)をドーム状にくり抜いた中にありました(画像左上下)ドームの天井付近が脱衣場で、螺旋階段を降りると浴槽が数ヶ所(画像右上)人工的に作られた浴槽の表面にも温泉成分が付着・堆積し、この景観と完全に一体化。ドーム型浴場の外に出ると、谷に迫り出すよう鎮座する露天風呂 (画像左上下)大地の恵みをそのままに利用した究極の贅沢ぶりで…眼前に迫る石灰華を眺めながらの湯もみは格別だったと。この岩盤は、石灰華(湯の花=炭酸カルシウム)が、何万年も堆積してできた台地で…世界ではアメリカのイエローストーンとここ二股温泉だけに存在する希有なシロモノ。 *画像拝借**********************************************************************【現在の二股らぢうむ温泉】↑昔の画像と同じアングルで。その石灰華でできたドーム型浴場は壊され、モダンな建物に変貌…男内湯2・女内湯2・女露天2・混浴内湯4・混浴露天2・歩行用温泉プール1特別天然記念物である石灰華の開発・利用は最小限に制限されていますが…この温泉の価値がわからない消費者金融が、2000年に旅館を買収。以降、木造旅館を建て替え、名称も二股らぢうむ温泉に変更。名物だった石灰華ドーム型浴場も撤去され、ミニ屋内プールが増設…日帰り入浴料金が500円から一気に1,000円に値上げ (現在は1,100円)古き良き時代の二股温泉を愛する人々は、深いため息を漏らし、怒りに震え炎上しました。挙げ句、病気が治ると誇大表示で、温泉分野初の景品表示法違反で警告を受け波紋を広げる始末。批判的なことを書きましたが…買収から十数年経った今、お湯は相変わらずよいと評判です☆お湯の温度管理は有名な温泉地で生まれ育った方が管理しているとか。湯治に最適な温度管理で、長時間、病の平癒のために湯治できるよう徹して運営しているそう。 混浴露天 湯治客の承諾を得てパチリと* 画像拝借ナトリウム ー カルシウム・塩化物泉 pH7.1崖を覆う茶褐色の岩が、天然記念物にも指定されているラジオシンターと呼ばれる巨大な石灰華。一定量の炭酸ガスとカルシウムイオンに、炭酸水素イオンが加わると石灰華を形成するそうで。これだけ大きな石灰華ができるなんて、温泉にどれだけのミネラル成分が含まれているんだか。混浴内湯。朝一番に行くと、ローソクのロウのような温泉成分の白い膜が湯面に張っているそうですが…さすがに10時では、皆さん入浴した後なので、だいぶ壊れちゃってますね…それでもシャリシャリと白い膜の破片が肌に刺さり、体に付着。飲泉場で飲泉すると、微塩味・苦味・弱炭酸味・金気味。こちらは男性用(小)内湯女性用浴場(内湯2,露天2) が掃除の際、ここが一時的に女性用になります。実はここが源泉に一番近く、ラジウム効果がすごいそうです。ラジウムが湯に溶けこみ、湯けむりとなり…,それを吸いながらの湯もみ。左側の浴槽は、深さ120cmの立位浴。とろーり濃厚な温泉でした☆