追悼。
関西大学名誉教授の網干善教先生がお亡くなりになりました。 国宝・高松塚古墳壁画発見者として知られ、考古学ブームの体現者であられた網干先生。私が在学していたのは、藤の木古墳発掘に沸いていた時代でしたが、太陽のように明朗でエネルギッシュなかただなという印象でした。博物館実習の授業でつかの間お世話になっただけの、軽微な接点ではありましたが、そのころ文学部は女子学生が増えて発掘の人手が足りないことを嘆いておられましたね。 当時は本当にお元気で、学術調査で何回もインドに行かれたり、ばりばり活動なさっていました。 78歳。いまの時代なら70~80代なんてまだまだお若いだけに、本当に残念です。先生が発見された高松塚壁画の維持・存続がカビによる腐食等で危機にさらされている現状を思えばなんだか暗示的・・・。関西大学橿原考古学研究所には、網干先生のご遺志をついでぜひ、がんばっていただきたいですね。 ご冥福を心からお祈りします。