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2012.04.18
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カテゴリ:読んだ本いろいろ

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もう30年も昔、『積木くずし』というベストセラーがありました。

ドラマ・映画化されて社会現象にもなりました。

有名な俳優さんが、わが子の非行を赤裸々にカミングアウトしたということで、大反響をよんだのを覚えています。

・・・はずかしながら、私は
本で非行を公表された娘さんと同世代で、当時
高校の文化祭でも『積木くずし』の劇を上演したクラスがありました。

しかしブームを巻き起こした『積木くずし』は結局

再生するはずだった家族を内部から壊してしまったのか、

両親の離婚、娘さんは薬物で再逮捕されるなど相次ぐ不幸に見舞われたようです。

前妻さんが亡くなり、本来病気がちだった娘さんも30代の若さで不幸にして亡くなったあと、
数年前に安達祐実さん主演で後日譚ふうにTVドラマ化されたのをおぼえていらっしゃるかたも多いのではないでしょうか。


・・・ブームの数年後、金銭トラブルで穂積夫妻の離婚騒動がTVを騒がせていたころ

ちょうど大学で夏休み直前の体育の授業中、

プールサイドで順番待ちの隣のグループの女の子たちのおしゃべりが
きれぎれに耳に入って来ました。

「・・・ベストセラーになって何億円のお金入ってきて、有頂天になって使いまくったんやって」

「・・・あれお母さん、めっちゃ馬鹿やなあ。
億単位の収入に70パーセント近い税金かかること知らんかったって」

「・・・『こどもの問題』とかやなくって
『問題家庭』やなあ・・・」

『積木くずし』にかかれた娘さんと同年の若い女の子たちの
指摘が非常に適切で正確なことが、むしろふしぎな気がしました。


今回、またも穂積氏が本を出版して・・・、

悲劇的な内容ではありますが一気に読んでしまった、というより読ませられました。

こんなことがありうるのか?? と首をかしげざるをえないような
ドラマより奇なる内容。

亡くなったかたは異議申立てや反論ができないのに、
もし内容に一片の真実でもあれば
本来なら墓場までもってゆく秘密にすべきだったのではと思うけど、

同時に
前妻さんや娘さんに先立たれてなお
書かずにいられなかった穂積氏の心情も察せられます・・・。

ちょっとした心の隙間の弱さにつけこまれただけで、どれほどたやすく人は転落してゆくのか・・・

いちばんたいせつな家族に隠し事をして、欺いて生きることがいかに不幸な結果をもたらすのか・・・

最新刊に書かれていることがもし本当なら、

著者自身をはじめ読者も視聴者も30年の長きにわたって騙されていたことになるくらいの
大逆転。

もちろん、穂積氏にとっては真実なのでしょうが、
前妻さんも娘さんも他界している現在、断定はできません。
かつて相前後して上梓された(穂積氏、前妻さん、娘さんがかいた本)
それぞれの著書でも語る出来事が微妙にくいちがっていたし、
芥川の小説ではないけど、まさに真相は『藪の中』なのでしょう。


『積木くずし』ブームで思わぬ大金を得た家族がおかしくなり、

好き勝手に散財したあげく税金の支払いに困り、

会計士の甘言にたぶらかされた奥さんが穂積氏名義の不動産を勝手に売りとばし、

結果、穂積氏の全資産を喪失して娘さんを連れて遁走した、

三人の著書に共通する「事実」はここまで。

これだけでもじゅうぶんショッキングだけれど

主犯(と穂積氏が断じている)の会計士は悪徳金融屋で
娘さんが生まれる前から奥さんと不倫関係にあったとか
(30年来にわたるつきあい? で脅迫・搾取をうけていた)、
さすがにほんとうかなあと疑ってしまいます。

いくら芸能生活で家庭をかえりみなかったとしても
事実なら同居していた穂積氏のお母さんが気づかなかったとは考えにくいし、
幼い娘さんが口にすることもありうるだろうし
全然知らなかったなんてことが成立つのでしょうか。

いずれにせよ、亡くなった娘さんはむしろ
おかしな親のれっきとした犠牲者ですね。

穂積氏は良く言えば楽観的な、
きつい言い方をすると自分に都合よく解釈してしまう
お調子者的な性格なのかなと想像します。

亡き前妻さんとのなれそめも、
不幸な美しい女性をわが手で救いたい
というヒロイズムに端を発しているみたいだし、

娘さんの非行をカミングアウトして大反響を呼ぶと
世の中の困っている親、問題児を救おうと社会的な活動を始めたり
(のちに娘さんが何度も逮捕されたことで大バッシングもうけたようですが
実際に穂積氏の活動で救われた人も相当数いたのではないかと思われます)、

けれども相手のあることなので、
善良な人の器ではとても背負いきれずに溢れてしまったような感じです。悲しいですね。


・・・四半世紀前の、娘さんと同年の彼女たちのささやきが耳によみがえってきます。


穂積氏なりの鎮魂の書として、

「家族」の在り方を考えるために、

一読の価値ありと思います。

三人家族のなかでただひとり生き残り、
いちばんの地獄をみたお父さん。

・・・穂積氏は現在、俳優、舞台人としての活躍と並行して
後半生をサポートしてくれた後妻さんの介護をしながら
穏やかな日々を過ごしておられるそうです。

亡くなられたかたがたのぶんまで、ずっとお元気で幸福をお祈りしたいですね。

積木くずし(最終回)ED







Last updated  2012.08.17 08:16:14
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