カテゴリ:Oの人生論
さかのぼれば1ヶ月ほど前、 高校時代の友人4人と20年ぶりに会って、 居酒屋で飲んだ。
どんな流れだったかは忘れたが、 工業高校の先生をやっていた男が聞いてきた。
「お前さあ、工業大学出身やろ? 教員免許もってんの?」
「あるんちゃうか。工業高校の免許は卒業したらもらえるはずやで」 「それはないよ。教育実習とかせんと」 「そうかもな。もう忘れたわ」 教員免除のあるなしなど、 今さらどうでもいいことだ。
でも、なんでそんなこと聞くんやろ。
彼も同い年だから、 もう教員は定年になっている。 今は、工業高校の定時制で非常勤講師をしているそうだ。
ぼくが若いころは、 教員になるのは狭い門だった。 しかし、今は事情が違うらしい。
特に工業高校の定時制となると、 先生になる人がいなくて困っていると言うのだ。
「お前、やらへんか?」 そんな話なのだ。
予想もしなかった言葉に面食らったが、
ただ、問題は工業高校の免状があるかどうかだ。
大学時代、ぼくは教員になる気はまったくなかった。 だから教職の科目はとらかなかった。 ただ、工業高校の免状は卒業すればもらえると聞いていた記憶がある。
就職して、 会社勤めが嫌になって、 辞めようと決めたとき、 次どうするの? となったら、先が見えてこない。 頭に浮かんだのは教員。 でも、学校の先生になるかと思っても教員免許がない。 工業高校の免許はあっても、 大学は工学部でも経営工学科という、 中途半端な理系で、工業高校で教える科目などないと決めつけていた。 それに、 大学時代は授業がさっぱりわからない劣等生。 理系科目にはまったく自信がない。 工業高校の教員はハードルが高かった。
それで、 玉川大学の通信教育で、 会社へ通いながら、 けっこうがんばって中学校社会科の免状を取った。 教育実習も行った。
結局、 資格はあっても採用試験に落ちて、 あっさりと教師の道はあきらめた。
そこから今の方向へと進むのだが、 一度は志した教師の道。 それが目の前に現れたのだからびっくりだ。
考えてもなかったことが動き出した。
初めて知った。 会社を退職して、 さてこれからどうしようかと思ったとき、 教職の免状をもっていたら、 非常勤講師という道があるということを。
教員の数が足りないというのだから、 それに手を挙げるのは人助けにもなる。 給料ももらえるし、 若者とかかわれるし、 新しい体験もできるし、 ウインウインだ。
嫌になったら、 「ごめんなさい」と辞められる立場でもある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2025年03月20日 18時04分45秒
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