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カテゴリ:Oの人生論
宮沢賢治の作品は、
何作かは目を通したことがあるが、 多くの人が言うような衝撃を受けたことはない。 それよりも、 「雨にも負けず」だな。 これは、 毎日とは言わないが、週に数回、 仏壇の前で声に出して唱えている。 文章を書く仕事をずっとやってきながら、 文学とか詩とかよくわからないぼくだが、 「雨にも負けず」の深さは感じる。 ぼくも。 そういう人になりたい。 何年も前に買った本。 読まずに段ボールの奥で見つけた。 「銀河鉄道の父」。 直木賞を受賞した作品で、 読むのを楽しみにしながら、 埋もれてしまっていた。 お父さんもそうだが、 宮沢賢治も人間的でいい。 すごい作品を残した聖人君子ではなく、 世間知らずで、 あれもしたい、これはどうだろうと、 道を迷いさまよっている賢治がいい。 親にお金を無心して、 「こいつ、大丈夫だろうか」と心配される。 20代後半まで、 ふらふら生きていた。 ぼくのような凡人にも親しめる若者だ。 3分の2ほど読んだが、 文章を書く宮沢賢治はあまり出てこない。 妹のトシに文才があると見込んで、 しきりに「小説を書け」とすすめるくらいだった。 トシが病に臥せっているときに「風の又三郎」を、 妹のために書いたそうだ。 トシが亡くなり、 そこから文筆業に入る。 経済的には父親が援助したのだろう。 評価はされていたが、 売れないのだから仕方ない。 父親が助けないと、 宮沢賢治という名前はとうに消えてしまっていただろう。 26歳から本格的に童話を書き始めて、 37歳で亡くなった。 約10年の文筆家生活だ。 彼が残した作品のファンはたくさんいる。 いい仕事をして旅立っていった。 雨にも負けず。 からだ、こころ、いのち。 たぶん、彼が傾倒した法華経の世界を通して、 人間の本質まで深めていく中で、 自分の理想を語った詩だと、 ぼくは思っている。 最後がいい。 「そういうものに私はなりたい」 この一行がないと、 「人間はこうあるべきだ」という説教くさい話になってしまう。 至らぬ自分をよく知っている。 でも、 理想を追求したいという思いも伝わってくる。 一途で謙虚で夢があって、 目に見えない世界こともよくわかっていて、 いい男だなあ。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2026年09月07日 11時06分24秒
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