2006/05/24(水)23:02
自由に幸せをよじる女
身をよじりながら女は腰を上下に動かす。
天を向いた顎から引き抜かれたべろを取り戻そうとするが
幸せの底に吸い付いた心地よさが女の体を引き寄せる。
女が自由になったのはいつごろだったろう
自分の中にまだ書き込みのされていない意識を見つけてからだ。
ほとんど誰かに、生まれる前から植えつけられていたような感じ方を
刷り込まれていたことに気づいたのは、誰も頼るものがいなくなってからのことだ。
女は、自分で天に昇れることを発見して、地にも足が着いた。
女は自分で自分を幸せにすることができるのだということを
自由の底に落ちて知ったのだ。