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木村聡子

木村聡子

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デビュー10年目の今年は正念場です。一昨年、一念発起でとにかくガムシャラに出来ることを何でもやろう!と決心して手当たり次第にお給料無視で様々な活動を始めました。

同人音楽に参加すること、生徒さんが少なくてもカルチャーセンターで抒情歌講座を受け持つこと、たくさんの場所で歌うこと・・・。

1年も経たないうちに、信じられないような形で結果が大きく花開いてきました。この花を少しでも長く咲かせていたい!そう思ってノンストップで頑張っています。

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2011年05月22日
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レポート4から間が開いてしまいましたが・・・。

渡波小学校の避難所 所長のTさんにの許可を得てコンサートを18時開演で行うことになった私たち。
その時点で16時前で時間があったのですが、そのままそこにとどまって準備することにしました。
救援物資の石澤化粧品の基礎化粧品セットを4箱(130セット)をみんなで運び入れて。
演奏に必要な荷物(キーボード、スピーカー&マイク、衣装等)も全部おろしました。

体育館にはグランドピアノもあったので、それを使おうかとも思ったのですが・・・。
湿気のせいでハンマーのフェルトが濡れてしまったのか、弱音ペダルを踏んだときのような音しか出ませんでした。
津波はこの学校の1階部分はんぶんほど浸水したけども、ピアノそのものは水をかぶらなかったらしいのですが。
こうやって音が出なくなったピアノが東北中にあるんじゃないかしら、調律や修理のボランティアもニーズがありそうです。

体育館はニュースで見る非難所そのもの。
ダンボールで低い壁をつくり、家族ごとのプライバシーをほんの少しでも守ろうとしています。
固い床に毛布等を引いて、少ない荷物でなんとか生活しているようでした。
炊き出しがあるかと思っていたのですが、この日の夕飯はお弁当でした。

東京に戻ってから、この避難所の方が「自分で選んだ食材で自分の好きな味付けで自分で料理して食べたい。こんな生活はもうイヤだ。」と日記に書いてるのを見つけました。
想像するだけで切ないです。

こういう生活を強いられている方々に少しでも楽しんでいただきたくて、東京から来たわけですが「またコンサートかー。ちょっと飽きちゃったなぁ」という呟きも実は聞こえたりもして、返って申し訳ないような気持ちにもなりました。
演奏者の受け入れを積極的に行うところでは、確かに演奏ボランティアがそこにばかり入ることになるわけで、こういう感想を持つ方も当然はず。
でも実際に現地に入ってみないとわからないことでもありました。

ボランティアのマッチングは本当に難しくて、物資や支援が集中する地域と手薄な地域が出てきたり、不要なものが余ってしまったり、そういうことが毎日積み重なっていきます。
もしくは実際に必要とされていて、物資提供を受けた電化製品が電力の問題で使用できなかったり、こういうことも起きます。
21世紀のこの豊かな時代に、こんな風に不自由に何ヶ月も苦しむ状況が起ころうとは。
目の前で見る光景は、豊かな国日本と信じて育ってきた私にはショックなものでした。

「コンサートもう飽きちゃった」と思っている方々にでも喜んでもらえるような、プロとしての演奏をきっちり行うことで、ミスマッチをマッチに変えたいと思って演奏することにしました。
ギャラをいただいて仕事として演奏するときよりも、緊張感があり、戦いのようでもありました。

ここまで案内してくださったキッズ担当のWさんは会議があるということでコンサートは見られずにお帰りになりました。
ちょっと残念。
そのWさんが別れ際にこんな一言を。

「音楽やりに来る人ってみんな同じ曲やるんすよねー。アンパンマンとか九ちゃんとか。」

ぐはっ、完全にその曲、プログラムに入ってました~。
やめやめやめ!!(笑
大きなヒント、ありがとうございます!!

そして衣装は、今回もあえて大きなヒラヒラのドレス。


体育館脇のお部屋で着替えているときから、子ども達が集まってきました。
というかむしろ勝手に部屋に入ってくる勢い。
「わぁ!きれーい。きれーい、この服着たい。ほしーい。だっこしてー。」

こんなに歓迎してくれるとは。とても嬉しいよ。
本番前にかなりの女の子をだっこして、写真を撮りました。
そしていよいよ、本番です。

05-01.jpg


過去に経験したことのない状況でした。

子どもたちは異様に近くに座っていますが、体育館そのものはだだっ広い空間。
向こうの方の人たちが演奏を聴いているのか聴いていないのかよくわからず、ダンボールの壁ごしにちらっと見ているような見ていないような人たちもたくさん。
1曲終わるごとに拍手はいただけますが、喜んでもらっているかどうかも遠くてよくわかりません。

それでも信じてやるしかないので、子ども向けの曲(ディズニーとかジブリとかアニーとか)を7割、大人向け(歌謡曲とかクラシックとか)を3割で一生懸命歌いました。

演奏をすすめるうちに、最初は興味なさそうだった方がこっちに集中して下さるようになる方もいるのが、なんとなくわかり歌いやすくなりました。
途中でアヴェ・マリアを聞きたいとリクエストもいただき、たまたま楽譜があったのでおこたえすることもできたという嬉しい出来事も。

35分程度にコンパクトにまとめて終了しましたが、終了後はたくさんの方のノートにサインをして写真を撮りたいとリクエストを受けました。
100人くらいの方がいらっしゃって全員が全員喜んでいただいたとは思っていませんが、一部の方々には熱狂的にお声がけいただきまして、来て良かったとじーんとしました。
(所長のTさんにもサインと写真を!笑)

05-02.jpg

石澤研究所のお化粧品セットも飛ぶようになくなりました。
お肌の手入れをじっくりするような余裕はなかなかないとは思いますが、心もお肌も水分補給をしていただきたいです。
空になったダンボール。↓↓

05-03.jpg

飛び込みで演奏させていただいた所長のTさん、演奏を聴いてくださったみなさん、本当にありがとうござました。
早く新しい住居に移れる日が来ることを心から願っています。

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実際の避難所を見て思ったこと。

やはりとてもストレスのたまりやすい環境だと思いました。
お手洗いは外の仮設共同トイレだし、お風呂もシャワーだけらしいですし、とにかく固い床のプライバシーが保てないところでの長い生活・・・。
広い体育館の中でどこで寝るかによって、快適度に差が出ることもあるでしょうし、夜ゆっくり眠ることは難しそうです。

ニュースなどで避難所を訪問した芸能人が「大変なのにみなさん本当にお元気でこっちが元気をもらいました」みたいなことを言うのをたくさん聞きましたが、実際はそんなことはないと思います。
1日も早く仮設住宅を完成させて欲しいです。
(もちろん行政も頑張っているんでしょうが・・・)

私が行ったこと1カ所だけで少なくとも家を失った方が100人以上、震災から2ヶ月経っても避難所暮らしをしている。
ここにいる全員が家を失っているだなんて!
おひとりおひとりの気持ちを思いやることは到底できませんでした。
MCでも「頑張ってください」とも言えず、本当に何も言えず「お騒がせして申し訳ありませんでした。どうもありがとうございました」と言ってコンサートを終わらせました。

あれから10日。
避難所の人数は少しでも減ったでしょうか・・・。





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Last updated  2011年05月22日 22時55分38秒
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