わたしを離さないで
渋谷文化村ル・シネマで「わたしを離さないで」を見ました。イギリス人だけど日系のカズオ・イシグロ原作小説の映画化。SFっぽい設定だけど主題は全然SFじゃなかったです。核心的なネタばれじゃないけど、知りたくないヒトは読まないでネ。誰かのクローンとして生まれ、臓器提供のため30才くらいまでしか生きられないことが決まっている「ドナー」の子ども達の物語。恋愛ものなのか青春ものなのかヒューマンストーリーなのかジャンルしづらい感じです。映像は終始静かなトーンだったのですが、2時間弱があっという間でした。まわりには泣いているひともいっぱいいたけど、私はちょっと泣けなかったなぁ。そもそもの設定に謎がありすぎるんだもん。その謎をといていく展開があるのかと思いきや、そうではなくただ映画の中で説明されてないだけでした。・映画の冒頭で「画期的な治療法により平均年令は100才を超えた」という文句が語られますが、平均が100才って。 全員が自分のドナーを持ってたって不可能だと思うのですが、どういう計算? 同じ疑問だけど、ドナー達は誰かのクローンなわけだけど、そのオリジナルはVIP的なひとなのかしら? どうも映画の中ではそうでもない感じだったのよねぇ。・20代後半で臓器提供が始まることは決定事項っぽかったけど、摘出した臓器は冷凍するのかしら? オリジナルがその年令で重大な病気にかかる確率は低いはずなので、たぶんそうかと思うのですが。 そのわりには角膜を提供しているドナーとしてないドナーがいたり、法則性が見えないのよね。 しかも、数回にわたって手術して臓器摘出をしているのですが、1回でやらない理由がわからない。・なぜ、ドナー達は抵抗運動をしないのか。 やっても無駄だという材料が映画の中で提供されたなかったため、そういう展開を期待しちゃった。↑等々の疑問が頭に渦巻いていたため、ストーリー展開に納得できない点も多く、感情移入はさほどできませんでした。が。映画として決してつまらなかったわけではなく、むしろかなり面白かったと思いました。うわー、わけわかんないけどもう一回見たい、という感じ。主役の女優さんもすごく良かった。ちょっと堀内敬子さんに似てた。少女時代を演じた子役がそっくりで、それも映画の説得力を増してました。もうひとりの女優さんがキーラ・ナイトレイだということに最後まで気づかなかった。絶対見たことあるのに、誰だかわからん!と思い続けてたのも感情移入できなかった理由かも?上で書いた謎は小説読めば答えがあるのかもしれないので、読んでみようかな。ただ、私の予想では「主題はそこじゃないから細かいとこツッこむな」というスタンスな気がする。でもカズオ・イシグロ作品は映画は他のも見たことあるけど小説は読んだことないので、チャレンジしてみるか。今月半ばまでっぽいので興味あるひとは見てみて~。ついでに寄ったセンター街ブックオフで雑誌半額セールをやってましたのよ。楽譜も雑誌扱いなため半額で買えてラッキー。すでに持っているコンコーネを自炊用にげっちゅ。===============個人レッスンの生徒さんへ洋服の整理を再開しました。無料であげられる服をスタジオに置いています。気になるひとはレッスンの際に声をかけてください。===============東日本大震災の被災者の方々向け無料コンサートについては4/2の日記をご覧下さい。http://plaza.rakuten.co.jp/satokokimura/diary/201104020000/携帯からは過去の日記をさかのぼってご覧下さい。