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●白内障とリポ酸
白内障は老化により起こる病気の一つである。白内障では、レンズのタンパク質をフリーラジカルが傷害することによって不透明になる。白内障は老人に共通した病気であり、加齢により発症の可能性が高くなる。白内障では、多量のフリーラジカルによりレンズの抗酸化物が激減する。 食物などからビタミンCを摂取しなくてはならないヒトと異なり、ほとんどの動物は体内でビタミンCを合成することができる。しかし、かれらも生後1ヶ月間はビタミンCを合成できず、新生児は生後数週間は抗酸化防御反応をおもにグルタチオンに頼る必要がある。したがって、グルタチオン合成能が未発達な新生児ラットは抗酸化力が低く、さまざまな酸化ストレスにさらされることになる。 抗酸化物欠乏状態の幼弱ラットは、同様の代謝状態を有する老齢ラットと同じ問題を抱えている。グルタチオン合成阻害剤ブチオニンスルフォキシミン(BSO)を新生ラットに単独投与、あるいはリポ酸と併用投与して6週間後の開眼時に比較したところ、BSO投与群はすべて白内障になったが、リポ酸併用群では白内障はほとんど見られなかった。 ●ビタミンEのピンチヒッター リポ酸が抗酸化ネットワークを増強することは以下の実験からもうなずける。 生後12週のマウスを3群に分け、1群には普通食、2群にはビタミンE欠乏症、3群にはリポ酸を添加したビタミンE欠乏食を与えた。6週間後に比較したところ、普通食に比べ、ビタミンE欠乏症群では体重減少と筋力低下が見られ、病気にかかった老化マウスの様相を呈していた。 高度のビタミンE欠乏では、ヒトも動物も同じような徴候を見せることが知られている。驚いたことに、リポ酸を添加したビタミンE欠乏症群では、まったく欠乏 症状がみられず、普通食群と同様に元気であった。 『アンチオキシダントミラクル』Lパッカー・C・コールマン著 講談社サイエンティフィィク P59から62より (satom) あたりまえですが、ビタミン欠乏はやはり病気の主要な原因になるようです。しかしビタミンが欠乏してもそれを補うシステムも体には備わっているようです。リポ酸やグルタチオンなどがその役割を担っているようです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.03.02 15:53:25
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