石鹸の歴史ちょっとマジメに、石鹸の歴史を調べてみました。紀元前3000年頃 古代ローマ時代初期、サポー(SAPO)という丘の神殿で、羊を生贄にして神に供える習慣がありました。 焼かれた生贄の羊から滴り落ちる脂が木の灰に混じり、石鹸みたいなものが出来上がったのが始まりです。 そのしたたり落ちた汁が染み込んだ土は、汚れが落ちる不思議な土として重宝されました。 石鹸(SOAP)はこの丘の名前が起源となっています。 メソポタミア(現在のイラク)にシュメール人が石鹸の製法について、くさび型文字に彫り刻んだものが残っています。 8世紀頃 エスパニア(現在のスペイン)やイタリアで、「家内工業」として石鹸作りが定着します。 この頃は原料は動物性脂肪と灰汁が用いられてました。(「軟石鹸」と呼ばれ、柔らかく臭かった) 12世紀頃 フランスのマルセイユやイタリアのサボナ、ベネチアで、オリーブオイルと海藻灰を原料とした、 「硬石鹸」が作られるようになります。(硬く、臭くない) この石鹸がヨーロッパに広がり、サボナ→サボン(SAVON) 17世紀頃 マルセイユ(地中海の物資の集積地)が石鹸工業の中心となります。これが「マルセイユ石鹸」に由来します。 18世紀頃 マルセイユでの石鹸工業発達によって、アルカリの需要が高まってきます。 従来の灰汁では対応しきれなくなったのです。 そこで・・・ 1719年:フランス人(ルブラン)によって食塩を原料に、硫酸ソーダに石灰石と石炭を混ぜて、 これを加熱してアルカリソーダを作る(ルブラン法)が発明されたのをきっかけに、 1861年:ベルギー人のソルベーによってアンモニアソーダ法 1890年:ドイツ人によって、電解ソーダ法 などが次々と発明されました。 こうしてアルカリソーダが安価で大量に作られるようになったのです。 これにより、石鹸が普及→伝染病の予防・皮膚病の予防→寿命が伸びる、という医薬的な進歩を遂げたのです。 日本では・・・・・ 1543年頃(ちょうど鉄砲の伝来の頃)ポルトガルによって石鹸がもたらされました。 その頃、日本では洗濯に「ムクジロの実」(羽子板の羽の玉。ライチらランブータンの仲間らしい)や 「サイカチ」(葉は食用や医薬品としても)を使っていました。 石鹸はとても高級品で、将軍や大名などしか使えなかったようです。 1873年(明治6年) 日本初の洗濯石鹸が、1本10銭で発売されました。 (ただし、この石鹸は舶来品に比べて品質は劣る) 1883年(明治21年)花王石鹸が3つ35銭で石鹸を発売しました。 (ちなみに、米1升が6~9銭。石鹸はまだまだ高級) 明治後半になりやっと、庶民にも石鹸が使われるようになります。 ジャンル別一覧
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