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カテゴリ:演劇
バイト。
昼食。揚州商人、黒酢炒飯。 エソラ、en-taxi、購入。 吉祥寺へ。 吉祥寺シアター、KERA・MAP「ヤング・マーブル・ジャイアンツ」。 言わずとしれたケラリーノ・サンドロヴィッチ作演出の企画、4回目。 この劇場は初めて来た。最近できた劇場のようだが、壇状になった客席がとても観やすい。大きさも良し。 さて、芝居。予想していたものとはだいぶ違った。 KERA・MAP、僕は、第1回、第2回は観てるが、第3回は有名俳優出演で高額だったのでやめてしまった。 今回は、無名の俳優ばかりでナンセンスコメディをやっている点で、第1回に近い印象。 いや、今回はそれほど純粋なナンセンスコメディではなく、シリアスコメディにするつもりが、どんどんナンセンスに引っ張られていったような感じ。それが意図的なものかはわからないが、かなり行き当たりばったりな展開に思えた。 冒頭、全キャスト35人による迫力のダンスに、身体性を期待する。頭脳よりも身体に訴える作品なのではという予感はあった。 気になったのは、ギャグがいつもよりしつこく、説明的とすら思えたこと。なんだか俗っぽいのだ。 ケラの芝居はいつも長く、今作も2時間45分あったのだが、今作は物語があってないようなものなので、いつにも増して冗長に感じた。ところどころ、さすがと思えるようなギャグは確かにあるが、密度が薄い。何度も退屈する。 そして、性に対するスタンス。まず、物語中盤で、風俗嬢役の女優がおっぱい丸出しになったのは、少し意外に感じたが、まぁそのくらいはあるかなとは思った。だが、ラスト近く、男優女優が全裸で走りまわったのにはちょっと理解に苦しむ。ストーリー上の必然性がないのはもちろん、笑いのためでもない。ただ、驚かすためでしかないような。 そこで、チラシに載っていたケラの文章を思い出す。 「この公演を、見逃した際には必ずしや大きな後悔を伴う舞台にしてやりたい、というしごくまっとうな志を、今私は抱いているのだ。」 「評判を聞いてから来られるのもなんかちょっとシャクなので、この公演に限り当日券はやや高めの値段に設定させて頂いた。」 前売り3900円、当日5900円。その正体が裸だとすれば、なんともお粗末ではないか。 WAHAHA本舗ならばすんなり受け止めるところだが、ケラにしてはちょっと安易すぎやしないか。 劇中、こんなセリフも出てきた。 OLふたりがしゃれこうべを見つけて内山田洋とクールファイブの「そして神戸」が流れる場面で、「くだらない、くだらなすぎる。そして古い」「明け方に書いたんじゃない?」「え?」「だから、このシーン」 江口寿史や相原コージも連想させる、ギャグ作家としてはかなり末期的な症状でしょう。 なんだかケラが心配になってきた。今作は駄作とまではいかないが、問題作という気はする。そう言えばあの頃から様子がおかしかった、ということにならなければ良いが。 次項へつづく。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005年07月03日 14時04分47秒
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