July 29, 2007 年金22 年金時効の特例実施上の疑問点 父佐藤武男の思い出 再掲載
参議院選挙の期間中に時効の特例による年金支給に関する具体的な言及が殆ど無かったのは意外でした。友人に誘われて遠出して聞いた演説で、5年以上経過して支払われる年金には税金が掛からないとの内容がありました。 その時、思い出したことがあります。小生が、現場にいた時、国会審議が遅れたため、年金支給額改定が遅れて新年になりました。増額分が従来通り12月までに給付されていれば、所得税課税額より少ない方がかなりおられたはずです。 父から、国の責任で審議が遅れ、支給が翌年になったからといって、本来前年に給付される分を翌年分と加算して税金を計算するのはおかしいのではないかと言われたことがあります。話の内容に無理が無いので、当時の大蔵省主税局と国税庁に聞きました。 結論は、制度上課税されるとのことでした。国としては、予算上、年度内に給付すれば問題がありませんが、年金受給者は、所得年が変わるので、課税額が増えることがあります。この時ほど、年度と年について考えさせられたことはありませんでした。 この事例は、仕事をする時の基本としなければと心がけてきたことです。今回の特例で、税金が掛かる方がかなり出てくるのではないかと心配していたので、冒頭の演説で多少ほっとしました。しかし、時効前の5年分の給付増への所得税・住民税・国民健康保険料(税)・介護保険料(税)はどうするのか疑問が出ました。 その場で、質問することは、物理的に不可能だったので、翌日、衆議院のホームページで法律案と要綱を確認しました。法第三条と第五条、付則第八条にあります様に、詳細については、政令と厚生労働省令で定めるとのことです。選挙中に、決めて発表するのかと思いましたがそれはありませんでした。 専門家にお聞きしたところ、5年以上経過した分は、従来の年金給付とは枠組みを変えて、課税をしないとのことです。時効前の分は、従来の法律通りに給付し、各年毎に確定申告をすることになるそうです。所得税・住民税・国民健康保険料(税)・介護保険料(税)も自動的に5年間それぞれに計算し直しになるとのことです。 悪質な場合を除き、所得税課税の時効は5年です。時効前5年分の年金給付に関連して、国・自治体も歳入等が増加します。しかし、予算執行状況と決算を考慮して決める税率・料率まで、遡及して変えることは出来ません。これらのことも十分に心してミスの無い行政にしていただきたいものです。今後も注視し折りに触れて明らかにしていきたいと思っています。