消費税減税への疑問点 給付付き税額控除を待っていられない国民への支援は
小学2年の後半で、父が人員整理後に入院したため、失業給付が受けられなくなり、生活保護対象世帯の基準内だったにもかかわらず、仙台市に予算が無いとのことで、対象外になって親族や近隣の人々に助けられて生き抜くことが出来ました。このところの、消費税の議論を聴いていて、制度変更による激変緩和策が見えてこないので、政治の裏方をした頃のことを思い出しながら書くことにしました。 最初にすべきことは、国民が衣食住に困らないようにすることです。高級食材を頻繁に購入することが出来る高所得者、資産の多い人々の消費まで消費税減税、あるいはゼロ税率にすることは、所得の再分配の観点から考えると、納得できません。 宗教団体の喜捨金は特定収入になるので、消費税の前段階控除が0になることも、政治家からの発信で全く聞こえてきませんでした。それらの団体や様々な所得層の個人が負担する消費税額も考慮して制度が制定されたことへの言及は、確認できませんでした。 公務員削減がまず先にありきの世論を考えると、先に給付し、確定申告で調整では、税務署が多忙になり、過労死も出かねないし、巨悪の脱税案件への対応が、出来にくくなる可能性もあります。給付付き税額控除が行われる頃には、生活が疲弊しきって、日々の暮らしもままならない人が、皆無でないのがこの国の現状ではないでしょうか。介護保険制度導入時に、保険料負担で生活が困窮し、生活保護を受ける人々も出ることを考えるべきではないかと、厚生省の担当者に話したことを思い出しました。様々な条件を満たさないと受給できない生活保護ではなく、生活するために困窮している人々に、可及的速やかに実施可能な政策の検討をしているのでしょうか。酒類以外の飲食料品0税率導入前後と、8%に戻る前後の購買傾向の変化予測と生産流通計画、生活への影響などの、激変緩和策は、至難の業だと思います。旧職時代からお世話になっている東京の店に行くと閑散としていて、小生以外は、お店の方だけで、次の来店者が2時間以上も無いことが少なくありません。酒類を除く飲食料品ゼロ税率と外食産業での消費税10%の大きな差がもたらす経済への影響を真剣に議論しなければなりません。宮城県では、東日本大震災後に、無料で食料を提供して市民を助けた人々も、廃業を余儀なくされそうです。消費税導入で物品税が廃止され、得をしたのは、豊かな暮らしをしていた人々であったことも忘れてはなりません。分かりやすい制度にするための筆者の考え方は、拙著『宗教法人税制「異論」』のP.P.135-138に記載しています。後日、関連部分をこの欄で公開します。財源確保には、大企業の内部留保に対する課税ばかりでなく、宗教法人関連税制の大幅見直し、租税特別措置法の大幅改正が必要です。政争よりも国民の暮らしに寄り添う税制論議を強く望みます。